M1> Rainbow / アビー・リンカーン
アメリカのジャズシンガー
『アビー・リンカーン』
その歌声からしばしば「ビリー・ホリデイ」の後継者と
評価されてきたシンガーでもありました。
ビリー・ホリデイを敬愛していた彼女には最大の評価だったのかもしれません。
1990年には映画『モ’・ベター・ブルース』(監督:スパイク・リー)に脇役として出演。
長いキャリアのなかで20枚以上のアルバムを発表。
女優としても活躍し、60年には後の伴侶となる「マックス・ローチ」の
黒人問題をテーマにした作品『We Insist! – Freedom Now Suite』に参加するなど、
公民権運動の活動家としても知られた存在です。
そんな彼女が1993年にリリースしたアルバム
『Devil’s Got Your Tongue』
彼女の中期の作品になります。ベテランという名の落ち着きと、
風格を歌声に乗せた説得力の1曲。
爽やかな風景に彼女はリラックスして窓の外を眺めていると虹が。幸せな時間。
M2> Hey Baby / カーティス・メイフィールド
1983年にリリースされた『Honesty』
シングル・ヒット曲「Hey Baby」をカヴァーするこの作品。
80年代前半の名盤のひとつ。
POPやSOULシーンを伝える重要な1枚。
円熟したカーティスの甘い声は最高です。
さてこのアルバムはシンセを使いながら、生演奏も核になっている。
ソフトなイントロが印象的なこの「Hey Baby」のアレンジの斬新なこと。
シンセサイザーと生音を上手く融合させ、
インパクトを最小限に抑えているかのよう。
この鮮やかな世界は唯一無二。
今聴いても古くない・・・この魅力。
この時代の音楽を聴きあさった僕にはたまらない。
この70年代を引きずっているところが僕は好き。
マーヴィン・ゲイのようなセクシーなニュアンスも漂った雰囲気。
途中で生のホーンを足すセンス。アレンジをジックリ楽しめる1曲だと思う。