M1> Happy Ever After / Julia Fordham
“涼しい音”が聴きたくなる瞬間がある。
派手なサウンドではなく、風がゆっくり抜けていくような音。
そんな気分の時、自然と手が伸びるのが
『Julia Fordham』の「Happy Ever After」
1988年。彼女のデビューアルバム
『Julia Fordham(ときめきの光の中で)』に収録された1曲だ。
初めて聴いた時のことを、今でもよく覚えている。
深く息を含んだようなブレス。少しかすれた低音。
でも、その奥には透明な光みたいな高音がある。“男性ボーカルかな?”
最初は本気でそう思った。けれど、MVに映るショートヘアの彼女を見て、
その声とのギャップに驚いた。
静かなのに、強く印象に残る人だった。
この曲は、シンプルなパーカッションのリズムを軸に進んでいく。
だからこそ、歌声そのものの質感が際立つ。
重なっていくコーラス。少しずつ増していく熱。その瞬間に、身体の奥がゾクッとする。
M2> さよならの中で~果てしなき日々 /
Claudio Baglioni(クラウディオ・バリオーニ)
歳を重ねることが、
“渋さ”や“色気”に変わっていく人がいる。
イタリアのシンガー『Claudio Baglioni』(クラウディオ・バリオーニ)を聴いていると、
そんな“大人の格好良さ”を思わずにはいられない。
1951年、ローマ生まれ。「Questo piccolo grande amore」の大ヒットで、
イタリアを代表する存在となった彼は、今もなお多くの人を魅了し続けている。
繊細なのに情熱的。静かに語りかけるように歌ったかと思えば、次の瞬間には、感情を大きく広げてくる。その歌声には、人生そのものが滲んでいる気がする。
さらに、知性を感じさせるメロディと詩。
歳を重ねても変わらないスレンダーな佇まい。
“イタリアンポップス界のジョージ・クルーニー”
なんて呼ばれるのも、なんだか納得してしまう。
1990年に発表されたアルバム
『Oltre』は、そんな彼の魅力が深く詰まった作品。
今でも毎日のように聴き続けるファンがいるというのも頷ける。
歌声の説得力。演奏の美しさ。メロディの重厚感。ただただ圧倒される。

