長野さんは、高崎出身・在住の59歳。
東京芸術大学美術学部建築科、東京芸術大学大学院を経て、建築設計事務所に5年間勤めていました。
しかし働いているうちに設計だけでなく「イメージしたものを自分の手で作りたい」と思うようになったそうです。
そんな時に知り合いの勤める画廊で銅版画を初めて見て、その幻想的な美しさに惹かれて銅版画を学び始めました。
残したい線の周りを削って描く木版画と異なり、銅版画は描きたい線を削って描きます。
長野さんは主にエッチングという技法を用いて制作しており、酸性の腐食液で銅を腐食して線を削っていきます。
インクを塗って拭き取ることで線の部分にだけインクが残り、その銅版をプレスすることで描いたものが紙に刷られるということです。
このエッチングという技法は、その日の気温や腐食液の古さなどコンディションによって腐食される度合いが変わってくるため、長年の経験と感覚が大切です。
イメージしたもの通りに表現することが難しい反面、その難しさが楽しさでもあると語ってくれました。
9月15日まで、ギャラリーHANA 下北沢で長野さんの個展が開催されています。
そして11月23日まで、前橋市中ノ沢美術館でグループ展「森の中の美術展」に出品しています。
ぜひ足を運んでみてください!
グンマドンナ
今週は、高崎出身・在住の銅版画家 長野順子さんをご紹介しました。
来週もお楽しみに!