11/26前橋かるた会会長 都丸鈴

都丸さんは、前橋出身・高崎在住の25歳。

今年6月に行われた競技かるた全国女流選手権大会で優勝し、段位5段に昇段しました。

全国大会は全国各地で通年行われているそうですが、その中でも全国女流選手権大会は4大タイトルの一つで、格式高い大会なのだそうです。

1番の特徴は袴でかるたを行うこと。

都丸さんは和装で行っている姿を見て小さい頃からこの大会に憧れていたのだそうです。

ただ、1番上のクラスのA級になっても誰もが出られるわけではありません。

過去の大会の成績や、段位で絞られた64人だけが大会に出場することができます。

そんな憧れの大会への出場。

都丸さんは大会に向けて、「札によってとるスピードにムラがある」という課題を克服するため特訓をしたそうです。

日中は会社員としてお仕事をしている傍ら、時間を見つけて1人練などの特訓をしました。

1人練は、25枚ずつ札を並べて相手がいる想定で普段通り1人で試合を行う練習です。

対戦相手がいないため1時間以上札と自分とだけに向き合う練習になり、集中力を維持することが難しく、精神的にも負担が大きい練習なのだそう。

大会当日は、過去の大会優勝者や、競技かるた会のトップと言われる「クイーン」のタイトル保持者など全国のトップの選手ばかりだったり、特に注目選手には撮影のカメラが入っていたり、緊張感がありました。

そんな緊張感の中、決勝まで進めば6試合を1日で行うことになります。

決勝戦の対戦相手は、前回の女流選手権大会の優勝者。

格上の選手との対戦になりましたが、都丸さんはそれまでの5試合で「今日は自分の力を最大限に発揮できている」という手応えを感じていました。

「今日の私だったら戦えるかもしれない。全力でぶつかりに行こう」という気持ちで戦ったそうです。

決勝の試合は、中盤まで大差で負けていました。

そんな状況でも都丸さんは冷静に「ここからゆっくり取れる札を取っていって、そこから攻めていくぞ」と徐々に巻き返して見事女流選手権のタイトルを手にしました。

このようにどんな場面でも動じない精神力が都丸さんの強さの秘訣だと語ってくれました。

そして、都丸さんはこの先の目標について、選手としては他のタイトルも獲得すること、前橋かるた会の会長としては、群馬全体のかるた界を盛り上げられるよう普及活動に力を入れていきたいと話してくれました。

グンマドンナ

2週にわたり、全国女流選手権大会で優勝した、前橋かるた会会長都丸鈴さんをご紹介しました。

前橋かるた会HP