2/21 VCL2最終戦 静岡・浜松大会 観戦記

群馬銀行グリーンウイングスにとって初めてのVリーグが終わった。目標に掲げたリーグ優勝はできなかった。最終戦も勝利を飾ることはできなかった。それでも、グリーンウイングスにとって大きな意味のあるシーズンだったことに変わりはない。

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最終戦は、すでに年間順位も確定した中で迎えるものだったが、「ベンチも、コートも同じ気持ちでやろう。悔いを残さずやろう。と声を掛け合った。」と松尾由紀子が話したように、一丸となって最終戦に向かっていった。

第1セットは、立ち上がりからサーブ、スパイクにミスが続き、一時は7点差まで離されたが、佐藤智美や小林愛里といった攻撃陣が盛り返し、一気に流れをつかみ逆転でこのセットをものにした。

だが、第2セット以降は、ミスからの連続失点で流れを悪くしたり、終盤の競り合う局面で粘り切れずセットを落とし、1-3の逆転負けでシーズンを終えることになった。佐藤智美が「最後までミスが出てしまった。力不足、経験不足だった。」と、サーブ、スパイクでのミス、悪い流れの切り替えなど、チームがシーズンを通じて苦しんだ悪い部分が出てしまった。

こうして、群馬銀行グリーンウイングスのVリーグ1年目は、7勝9敗23ポイントでリーグ4位という結果でシーズンを終えることになった。

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試合後、キャプテンとしてチームを引っ張った須﨑杏は、「目標は優勝だったので、満足とはいかない。」としながらも、「課題もたくさん出たので、来季、チーム一丸となって取り組みたい。」と目標達成のために何が必要なのかが具体的に見えた事を前向きに捉えていた。

一方、石原昭久監督は、「決して満足できるというわけないが、悪い結果でもなかった。」と1年目の戦いに一定の評価を下した。だが、「選手のがんばりは評価するが、我々は『チャンピオンスポーツ』に来たのだから、内容も大事だが、結果を出さないといけない。」とこのリーグで戦う厳しさも忘れなかった。

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9人制から6人制へ。期待や希望もあったが、正直、不安の方が大きかったと思う。何もかもがはじめてで、どこに進めばいいかもわからない、けれども、チームは一体となって、もがき苦しみながらも、はじめてのVリーグを戦い抜くことができた。その理由について、須﨑は、「仲間をはじめ、みんなの力を借りて戦えた。応援が、すごく後押しになった。」と話してくれた。

ホームゲームをはじめ、彼女たちの戦いには、シーズンを通じて大きな声援が送られた。それは、確かに大きな支えになったと思う。だが、そうした声援が送られるのは、彼女たちのバレーボールや取り組む姿が多くの人たちの心をつかんだからだろう。ぜひとも、来シーズンも、その先も、見ている人たちを引き付ける、ひた向きで、懸命なバレーボールを見せてもらいたい。それが、群馬銀行バレーボール部の伝統であり、群馬銀行グリーンウイングスのスタイルであって欲しいと私は願う。

6人制への挑戦は、思った以上に厳しいものであった。だが、それをはるかに上回る充実感を得ることができ、シーズンを戦い抜いた自信と、手ごたえを得ることもできた。そして、多くの人に感動や喜び、楽しみを届けたことも忘れてはならない。

来シーズン、そして、ここから先、このシーズン1年目を土台に強くなろう。リーグ優勝とその先を掴み取ろう。グリーンウイングスという「幸せ」をみんなで大きくしていこう。

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VCL2 静岡・浜松大会

20日 ○ プレステージ・インターナショナル・アランマーレ戦 3-0(36-34、25-23、25-19)
21日 ● GSS・サンビームズ戦 1-3(25-21、21-25、19-25、21-25)

VCL2 最終結果

1位 トヨタ自動車 11勝5敗 32ポイント

2位 ブレス浜松 10勝6敗 31ポイント

3位 GSS 10勝6敗 29ポイント

4位 群馬銀行 7勝9敗 23ポイント

5位 プレステージインターナショナル 2勝14敗 5ポイント