食品廃棄物原料の土壌改良材で育てたコメから生まれた「日本酒 緒結」 群馬大や土田酒造など産学連携で開発し販売


食品廃棄物が原料の土壌改良材を使い、吉岡町で生産した米で造られた新たな日本酒が、26日から販売されます。

この日本酒は群馬大学と群大卒業生が立ち上げたベンチャー企業株式会社結島、川場村の土田酒造が産学連携で開発し、名称は漢字で「緒」と「結」という字を書き「緒結(おむすび)」と読みます。

群馬大学は米への土壌重金属の吸収防止や、収量増加、食味向上に効果があるとされる土壌改良材「GUDアグリ」を開発していて、今回は吉岡町でマイタケ収穫後の廃棄される菌床やおからなどを原料に「GUDアグリ」を製造し、町内の水田に入れて米を育てました。その後、土田酒造で日本酒に仕上げました。

米と麹菌だけを使う江戸時代からの製法で、甘酒五段仕込み製法により濃い旨みや香り、飲みやすさを実現したということです。また酒粕を再び肥料に使って育てた米で日本酒を製造し、地産地消の循環型農業に取り組もうとクラウドファンディングも始めました。およそ1200本を製造して26日から桐生市、みどり市の一部店舗で先行販売し、10月頃から一般販売を予定しています。

群馬大学の板橋英之副学長は今後、地元の食品廃棄物から土壌改良材をつくり米を育てる地産地消の循環型モデルを、「色々な地域に拡げていきたい」などと話しています。

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