群馬県内でクマの出没事案が目立つなか、先月(9月)から法改正により市街地などでの緊急銃猟が可能になったことをうけ、県は17日前橋市内で緊急銃猟の対応研修を行いました。
研修には市町村職員や森林事務所、県の関係機関などのおよそ50人が参加し、クマが市街地に出た際の各組織の連携やケガ人対応などの講義が行われました。また、県庁前の道路でクマが車にはねられ、前橋公園でうずくまっているという想定の実地演習が行われ、情報伝達、通行規制、猟銃を使った捕獲までの流れを現地で確認しました。
実地演習に参加した一般財団法人自然環境研究センターの小林喬子上席研究員は、「安全確保・管理のために段階を踏んで訓練できた。市町村それぞれの状況を考慮して対策を考えていきたい」と話しました。
緊急銃猟制度は、先月(9月)施行された改正鳥獣保護管理法により市街地などにクマ・イノシシが出没した際、安全確保等などの条件をみたせば市町村の判断で緊急銃猟を可能とするものです。
群馬県内の今年のクマによる人的被害は5件で、既に去年1年間の被害数を上回っています。今月7日には沼田市のスーパーにクマが侵入し2人が軽傷を負いました。