里山しごと体験講座 について

こんにちは。 揚妻由璃子です。
今回は、『山の恵みをいただく』と題してお送りしました。

これまでにも何度か里山についてお話ししましたが、
人々が住む集落の近くにある山は、
人間が生活を営むために、昔からいろいろ活用されてきました。

木は薪や炭、落ち葉はたい肥に山菜を採ったり・・・
それが、今では生活様式が大きく変わって、
山に頼らない生活になってきました。
人が入らなくなった里山は荒れ放題で、

動物と人間の住む場所の境界線がなくなって、
イノシシなどの動物が人の住むエリアに
入りやすくなってしまったんですよね。
その結果、農作物の被害が増えています。

そこで里山をもう一度見直そうということで、
桐生自然観察の森では、
1月17日から3月13日までの5回シリーズで
「里山しごと体験講座」を今年初めて開催しました。

最終的には、シイタケを栽培して
それをいただこうというプログラム。
講座には市内外から18人が参加しました。

まず里山の様子を見てもらい、
手入れされた森とそうでない森、
スギやヒノキを植えられた人工林と落葉広葉樹の森など、
植生を含めて観察しました。

2回目は、チェーンソー講習。
講師から使い方や手入れの仕方のレクチャーを受けた後、
実際にチェーンソーを使って、スギの木を輪切りに。

3回目は 山に入って 実際に立木をチェーンソーで伐倒。
4回目は、伐倒したコナラを
シイタケのホダ木用に90cmほどの長さに切って、
山から背負子などを使って運びおろす作業。

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そしていよいよ最終日。
山からおろしたホダ木にシイタケのタネ駒を打ち込みました。
太さによってあける穴は変わってきますが、
ドリルを使って1本あたり25から30個ほど穴をあけて、
そこに森産業の「にく丸」という品種の
タネ駒を金づちで打ち込みました。

シイタケが収穫できるまでに18カ月!
収穫できるのは来年の秋くらいになります。

ホダ木に菌がまわるのに時間がかかるそうで、
乾燥しないように、水の管理などが重要だということでした。

今は、ホームセンターなどで、
ホダ木用の原木や、タネ駒は手に入るそうです。
農業や林業は手間暇がかかるが、
その分うまくいったときは喜びも大きいと思います。
みなさんも自分でシイタケ栽培に
チャレンジしてみてはいかがでしょうか?