「前節、ここまでの18試合、そして、自分たちの歩みを凝縮して、いい試合ができたが、その1週間後に信じられないくらいの今季1番悪いゲームじゃないかと思っている。」
百年構想リーグのプレーオフラウンド初戦となった岐阜戦で0対1と敗れ、ザスパの沖田優監督は試合後の会見でこの日の試合をそう表現しました。
ザスパは、前節、地域ラウンドリーグの最終節となる相模原戦で、7対2と圧勝。相手が早い時間帯に退場者を出したというのはありましたが、しっかりと自分たちの攻撃的スタイルを出し、大量得点で圧勝したのは、昨シーズンからも含めたザスパの成長、そして、選手たちの高いポテンシャルを示すことに成功しました。
しかし、それが続かない、安定しないのもこのチームの弱さであり、課題です。
沖田監督は、「責任感を持ってプレーできていた選手が何人いるのか、前節、あれぐらいできた選手たちが、同じメンバーでプレーしているとは全く思えない。プロサッカー選手としての責任感が足りない、だからああいったプレーになると思う。」と厳しく選手たちにも留めました。
岐阜戦では、GKからパスをつないで相手をいなしていくいつものスタイルは全く見られず、ロングボール主体の組み立てに終始していました。相手の最終ラインは高く、裏のスペースを突ければ、一気に得点のチャンスもありそうでしたが、前線へのボールはことごとく跳ね返され、出足の遅いザスパは、セカンドボールも全く拾えず、ただただ相手にボールを渡すだけのような時間になってしまいました。
岐阜の前線の選手たちのプレッシャーも厳しかったかと言えばそんなことはなく、ザスパの力量を考えれば十分、相手のチェックをかわし、ボールを繋いで、チャンスを作れると感じましたが、前半は、まったくその気配がありませんでした。
結局、チャンスでシュートまで行けない、やり切れない攻撃からボールを失い、カウンターで失点するいつもやられてしまうパターンに。
選手も少し変わった後半の入りこそ、ザスパらしくパスをつないでチャンスになりそうなシーンはありましたが、その時間も長くは続かず、結果、スコアよりも、内容面で特に厳しさを感じる結果となりました。
試合後、ゴール裏のサポーターを中心に、ブーイングも響きました。
沖田監督も、「きょうは全員が悪かったと言わざるを得ない内容だったし、ブーイングされても仕方がない。もし、自分がスタンドで見ていたらブーイングするだろう。」と話しました。
沖田監督就任後のザスパを見ていて感じるのは、技術のある上手いチームには、J2クラブであっても同等、もしくは、それ以上のゲームができるのに、フィジカル、メンタル面でハードに戦えるチームには、まったくと言っていいほど力を出し切れないという事です。
岐阜も、前線のチェックこそそこまで厳しいものではなかったですが、競り合いや球際では出足の速さ、必死さ、ガツンとくる強さがありました。一方で、ザスパの選手たちは、そうした部分で岐阜の選手を上回れず、見ている側に響くものがありませんでした。
ボールを扱う事を求められる今のザスパのスタイルでは、強さ、タフさよりも、技術や上手さがある選手で特徴がある選手が求められ、多く揃っています。もちろん、戦うというのは、強さ、タフさだけでなく、コミュニケーションや戦術などでも表現できるかもしれませんが、岐阜戦の様に、相手の強さで押され、手詰まり感が出た時に、ハードに戦える、フィジカルな強さ、タフさで相手に挑める選手がいれば、流れ、局面を自分たちに持ってこれるのではないかと感じます。もちろん、まずはピッチ上の選手たちが、そうした姿勢を示してくれることが一番ではありますが、そんな存在が、今のザスパに必要なのではないかと改めて感じました。
昨シーズンのJ3も、ここまでの百年構想リーグも、良い時はすごく良い、悪い時は全くダメ、そして、好不調の波が激しいという姿が続いています。しかし、優勝を狙う、J2復帰を果たすには、いい状態をどれだけ長く続けられるか、悪い時に落ち込みをどこまで抑え、その時間を少なくできるか、アベレージの高さが求められます。
まずは積み上げてきたサッカーに自信をもって、どんな相手でもトライし続けてもらいたい。そして、ベースの部分である走る事、戦う事も、当たり前の様に出し続けて欲しいです。
次節の金沢戦は、いよいよ、百年構想リーグの最終試合にもなります。
沖田監督は、「攻守ともにしっかり自分たちのサッカーを取り戻して、勝って終わりたい。来季に向かっての更なる進化するためのいい試合をしたい。」と誓ってくれました。
岐阜戦に出られなかったメンバーも含め、全選手が金沢戦に向けたトレーニングから出し切る、やり切る、戦い続ける姿でスタメン、メンバー入りを掴み、結果、内容とも最高のものを掴んで欲しいと思います。最終戦、皆で勝利を掴みましょう!
