草木染め教室

前略、中之条より season 2

母さん、今年もまた、中之条町に取材に来ることが出来ました。G*FORCEの営業担当という重責でテンションが下がっていた僕にとって、こんなに嬉しいことはありません。通いなれたつむじまでの道のり、前回誓った通り、僕は「ただいま」と呟いていました。

今回まず訪れたのは、花の駅みのはらにある「草木染め教室」です。前に来た時よりもさらに多くの花が咲き誇っていたみのはら。町長をはじめ町のみなさんが作ったオリジナル花壇もお目見えしています。

 

草木染め教室は、みのはらの花壇から少し歩いた先にあり、風情のある建物が特徴。陶芸なども楽しめるそうです。

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草木染め30年以上のベテランで、会長の村田さんと剱持さんが今回の先生。お二人とも、近くにある草や花で鮮やかな染め物を作り上げています。

さくらや栗など、身近な植物で美しい色に染め上げる草木染め。壁に飾られた作品のレベルの高さにちょっと緊張です。

こちらが、「茜」。なんと根っこで「茜色」の染め物が出来るそうです!三千代さんが迷わず、この色でハンカチを染めることを決めていました。

僕たちは、「マリーゴールド」の花で黄色いハンカチを染めることに。知った顔でうなづいてしまいまいたが、見るまでどんな花か知りませんでした。一番美しい色が出るときの花を冷凍保存してあるんですよ!

会長の村田さんが着ていた綺麗な藍色のトップスは、こちらの藍で染めたもの。ジーンズとかで聞くインディゴって、藍なんだそうで、この草からあの青が出るそうです。藍の液は、発酵という特別な方法をとるそうで「生きている染料」だとお二人が話してくれました。

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竹村さんはこういう姿が似合うなって思います。

草木染は、布を織って、必要な部分を輪ゴム糸で縛り幾何学的な模様を出す「絞り染め」が基本的なやり方。広げたときにどんな模様になるかを計算しなくてはならず、数学的なことが大の苦手、という三千代さんは先生の折ってくれた通りに進める堅実派。竹村さんは自称・得意分野?で「俺、もう見えたわ」「全部理解したし」「手ごたえあり」を連呼し、こちらに不安を与えます。僕はというと、そこそこ無難に仕上げたいところ。

「見えた」わりに、先生の細かな指導が入ります。

・・・あ、これは・・・ひとりだけ「クマ」を作ると無理を言い出した兵長の作品。クマの曲線を出すには「絞り」では間に合わず、先生が「縫い」というハイレベルなやり方を教えてくれましたが、兵長の技術が追いつきません。・・・いや、あの、僕が言ったんじゃなくて、三千代さんがそう言っていました。

いよいよ、染めの作業に。これが「茜」で、

こちらがマリーゴールドです。花が見えますね。

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液に入れるのはわずか3分。しっかり染まるように、かき混ぜます。

染め上がり、水分を取る作業。

そして完成したのは・・・こちら!!!

 

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ちなみに、兵長のクマは・・・

 

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この町を愛し、この町の草花で美しい染め物を手がける村田さんと剱持さん。どう見ても稚拙な僕たちの作品を褒めながら、一生懸命指導して下さったお二人の笑顔を前に、僕は心から、中之条に「帰って」きたのだと胸が熱くなりました。

最後に改めて、中庭で風に吹かれるクマを母さんに送ります。癒されてください。  亮平より