『ライナーノーツ特別編 キリンジ・インタビューver.』
UP DATE 20121113

今週は『ライナーノーツ特別編 キリンジ・インタビューver.』と題しまして、先日通算9枚目のオリジナル・アルバム『SUPER VIEW』を発表したキリンジのインタビューをお送り致します。
ご存知のとおりキリンジは、堀込泰行さん、堀込高樹さんから成る兄弟ユニットで、2012年にデビュー15周年を迎えました。
世の中の出来事や、日常の体験を、自らの心の形に合わせて切り取っていこうとするキリンジの楽曲は、哀しさの向こうに優しさを、可笑しさの向こうに切なさをほのめかせながら、聴く人の心の形に合ったサウンドや言葉のデザインを届けてくれます。
そして2年2ヶ月ぶりのオリジナル・アルバムということもあり、その目に映り、肌で感じたものは、東日本大震災以降の出来事や体験と決して無関係ではなかったようです。

〜提供曲とキリンジの距離感・・・アルバム『SONGBOOK』〜
●まずはこの番組でも取り上げました、松たか子さんや土岐麻子さんなどへの提供曲と、そのセルフカバーからなる昨年発表のアルバム『SONGBOOK』についてのお話です。提供相手のほとんどが女性で、なおかつセルフカバーがキリンジのオリジナルと言ってもいいくらいのキリンジらしさが感じられたのですが、キリンジの音楽そのものに女性的な感性に通じるものが存在しているのではないかと伺ったところ…。
堀込高樹「あまりそういう自覚はないですね。僕と泰行が書くメロディが…多分優しいメロディだと思うんですよ。あとメロディとかコードとかが、中間色というか、あまり勇ましい感じもないと思うんです。メロディとハーモニーが滲んだ感じの曲調が多いから、そういう曲の色調が、もしかしたら女性の声に合っているのかも、という気はしています」
●例えば、土岐麻子さんや中納良恵さん(EGO-WRAPPIN')の歌詞とのコラボレーションでも、セルフカバーで聴くとキリンジらしい楽曲として聴くことができます。
堀込高樹「僕の感覚としては、歌手と詞を書く人がキリンジでないと、だいぶキリンジから離れてしまいますよね。だけど『SONGBOOK』の、我々のカバーに関しては、詞は他の方が書いているけど、歌い手が泰行だったり僕だったりということで、曲と詞と歌い手のふたつがキリンジであるから、その辺は当然しっくりとくるんじゃないですかね」

〜アルバム『SUPER VIEW』から見える「今、ここ」の世界〜
●ではアルバム『SUPER VIEW』を知るためのガイドとして、配信限定シングルの「祈れ呪うな」と「涙にあきたら」についてお話を伺いました。共にアルバムにも収録されているわけですが、第1弾の「祈れ呪うな」は、キリンジの楽曲の中では異例ともいえる直接的なメッセージが含まれています。そのことに関してお兄さんの高樹さんは…
堀込高樹「そうですね。あまり具体的に今世の中で起きている事件とか事故とかについて、『これ!』というように限定して取り上げることはなかったですからね。とは言え、まったく世の中の出来事と無関係に歌詞を書いてきたかというと、そうでもないんですよ。そういった世の中の出来事を抽象化したりとかしながら作品にしているわけだから、別に浮世離れしたことばかりを取り上げているわけではないんですよね。『祈れ呪うな』に関しては、具体的に原発の事故を取り上げて、そのことに関して歌っている人があまりにも少ないという気がしていた、というのがあったんですよ。ソングライターというのは、さっきも言ったように、身の回りのことを拾って歌にして世の中に出すというのが仕事だから、そこを避けて通るのはどうもスッキリしない気がして、別に事故そのものを取り上げる必要があったかどうかは分からないけど、何かしら、地震なり事故なりという大きな出来事があって、そこをスルーして曲を発表するというのが出来なかったんですよね。あの曲に限らず、多分泰行の書いた曲でも、そういったものの影響下にある曲が今回のアルバムには幾つか入っていると思いますよ」
●弟の泰行さんが手がけた第2弾シングルの「涙にあきたら」も、そんな2011年3月11日以降の影響下から生まれた楽曲なのでしょうか?
堀込泰行「そうですね。その曲の場合は、時期的に原発の問題であるとか、あとは【絆】という言葉がキーワードになるような世の中だったんですよ。僕が歌っていることも、そういう人と人の繋がりではあるんですけど、あまりそれを大きいものにしないというか、ごくごく小さな半径のものに留めるというんですかね…『僕が親しい友達に向けて曲を書く』という体にすることで、聴いた人も自分自身の生活の中で、それぞれの近いところにいる人との繋がりを感じながら聴いてもらえたら、というふうに思って作りました。あまり大きい【絆】ということにしちゃうと…自分の力量もあるのかもしれませんけど、嘘臭くなってしまうと嫌だなというのがあったので、半径を小さくすることで、かえって色んな所にいる色んな人が自分のものとして、その音楽を楽しめるように、ということを考えました。あとは(アルバムに)『今日の歌』というのが収録されているんですけど、それは震災の後の花見の風景というんですかね…ちょっと皆が頑張ってにこやかにしている感じというか、平静を装う感じが独特というか、そのカラ元気が愛おしかったりするんですよ。それでもやっぱり引いて見てみると、桜の花の美しさとの対比で、より哀しい感じがする時期だったと僕は思っていて…。で、今年の花見の時も、まだそういう感じがあったんですよ。(今後)なんとなくこの独特な感じがなくなってしまうのかもしれないけど、自分にとっては印象的な風景だったので、これはちょっと書き記しておきたいな、という気持ちで作りましたね」
●「涙にあきたら」と「今日の歌」の両方に登場する【歌】や【酒】は、親密な関係という言葉にも置き換えられる半径の小ささを象徴する言葉として捉えることができたのですが。
堀込泰行「自分自身の体験からじゃないと、どうしても外に発表するべきものが作れない気がしていたんですよ。実際、凄く不幸な状況に陥った人のことを、東京に居る僕が分かったつもりになるのも違うだろうと思ったし、またそういう歌を書くのも違うと思ったので、僕は僕の生活の中で感じたことを形にしたというところですね」
●「今日の歌」では季節としての春のお話が出てきましたが、アルバムの1曲目の「早春」も春という季節に感受性を強くしている楽曲です。「何かが始まる」、もしくは「何かが始まる前夜」をイメージさせる春という季節から、今回はインスピレーションを得る機会が多かったのでしょうか。
堀込高樹「この曲に関しては、特に『春』にしようと決めていた曲ではないんですよ。曲そのもののスケール感が大きいので、そこに歌詞でスケールの大きなものを持ってきてしまうと、なんかちょっと持て余すような気がして…。『なんか大げさな曲が出来てしまう』(笑)という恐れがあって。で、『大きなものを感じさせつつ、身近なものってないかな』と思っていたんですけど、一時期、バードウォッチングが好きでよく公園へ行っていたんですよ(笑)。小鳥って、身近に居る存在だけれども、実は北へ行ったり、南へ行ったり、相当な距離を飛んでいるわけですよね。そう思うと、馬鹿に出来ないというか、小さいけど結構スケールの大きなことをしているわけですよね。『そういう身近だけど、奥行のあるものって何かな』と考えた時、『鳥だったり雑草だったりというものの奥に広がっているものが何か』というのを感じられる歌がいいかなと思って、ああいうテーマにしました。秋にリリースするから、作物の歌でもいいかな、とも思ったんですけど、メロディの感じが春とか夏とかの印象があり、また秋より春の方が、その先が広がっている感じがあるからいいかなと思って、そうしました」
●前作の『BUOYANCY』のインタビューで「サウンドのコーティングを、それまでのキリンジを定義づけていたシティポップス風にするのでなく、リラックスした感じとか洗練された感じを新しい音楽として提示できた」というお話を高樹さんから伺ったのですが、「早春」も同じような感覚で生まれた新しい音楽の形なのではないでしょうか。
堀込高樹「映画音楽みたいなものを作りたい気持ちがちょっとあって、それでああいうハーモニカが入ったりとか、ストリングスが入ったりというふうになったと思うんですけど、あまり聴いたことのない曲が出来たとは思います」
●「早春」のスケール感は、『SUPER VIEW』というアルバム・タイトルとも響き合うような感じがありました。
堀込高樹「元々『SUPER VIEW』が、『早春』という曲の仮タイトルだったんですよ。歌詞が出来る前の仮のタイトルで。それで歌詞が出来て『SUPER VIEW』というタイトルもなくなってしまったんですけど、響きもいいし、このアルバムの全体像ともマッチするような気がしたので、『アルバム・タイトルにしてみたらどうかね』という話になって、結果的にアルバム・タイトルになりました」
●「早春」の歌詞の中には、月こそ出てきませんが、日本人の美意識とも言える花鳥風月が散りばめられています。また泰行さんの楽曲「荊にくちづけを」の歌詞にも、鳥以外の花鳥風月が織り込まれています。意識、無意識に関わらず、ご兄弟で花鳥風月に対する感受性の重なりというのはあったのでしょうか。
堀込泰行「その辺は不思議と…お互いに歌詞がついたものを出した時に、その辺が共通しているものがあったんですよ。それを確認して以降は、ちょっとそんなことを意識しながら僕も歌詞を書いたり、ということはあったと思います。不思議とアルバムとして、今回は言葉の部分で、割と摺り合わさっているというか、ボキャブラリー的なものでいうと、兄と僕でそんなに遠くない感じはしていますね」
●先ほどバードウォッチングから歌詞のアイディアが生まれたお話が出てきましたが、「TREKKING SONG」も実体験が元になっているか高樹さんに伺ったところ、「トレッキングはしていないんですけど」という前置きからこんな裏話を披露してくれました。
堀込高樹「ファッション誌を見ていた時に、山の格好をして東京の街を歩いているような写真があったんですよ。で、東京というのは…まあ東京に限らずですけど、街って山坂が多いじゃないですか。普段はそういうことを意識していないですけど、改めて見てみると、結構、東京の中でも標高差があるんですよね、都市部でも。アスファルトで固められているから山ではないと気がしているけど、実はその下に原野があって、山の上で生活しているようなものですよね。山でなかったとしても、例えば地下鉄(の駅)に潜って上ってということをやっているわけで、普段の生活がちょっとしたトレッキング(笑)になっているのかもしれないんですよ。であれば、そういうことを歌にしてみたら面白いかも、ということで、『TREKKING SONG』になったというわけです」
●都市の隠れた部分を白日の下に晒すという意味では、不要になった携帯電話やコンピューターの中にあるレアメタルを扱った『BUOYANCY』の「都市鉱山」と着目点が共通しているのではないでしょうか。
堀込高樹「あれに近いですね(笑)。あれのもうちょっと肉感的というか肉体的な感じですかね」
●「荊にくちづけを」に話を戻しますと、サビで唄われる「月に吠えて 夜を越えるがいい」というフレーズは、萩原朔太郎の『月に吠えろ』の自分の影に怯えて吠える犬の様子とは対極ともいえる前向きな印象を残します。群馬の番組ということで、自分でも無理矢理持ち出した感もあるのですが、そんな印象を曲を手がけた泰行さん伝えたところ、「萩原朔太郎は考えなかったですけど」と苦笑しながらも次の言葉を繋げてくれました。
堀込泰行「取り敢えず威勢がいい感じですかね。荊にくちづけるということも、やせ我慢というか、啖呵を切っているようなことですよね。困難な道でもあるけど、飛び込んでいくという主人公がいて…というような曲ではあると思うんですけど、それを痛快な感じで書きたかった、というのがあったんですよ。重苦しい感じというよりは、軽みをもった感じで…だけど心地よいというか、言葉にすると、正に痛快ですよね」
●花鳥風月に関するお話で、「言葉の部分で、割と摺り合わさっているというか、兄と僕でそんなに遠くない感じはすると思います」というお話が出てきましたが、クレジット上ではおふたりだけの演奏による「竜の子」は、どのようにして生まれたのでしょうか。
堀込高樹「結構、(レコーディングの)後半だよね。もう最後だったので、スタジオにミュージシャンを呼ぶということがしづらいみたいな空気もありつつ(笑)、で、ほぼ全部を泰行の作業場で録ったんですよ」
●歌詞にも現れる「竜の子」は、「青臭いねぐら」から、海や大地を目指していますよね。それはどこか、音楽と真摯に向き合いながら、新たな地平を開いてきたキリンジの歴史と重ねたくなります。
堀込泰行「色んな人が自分のことに置き換えて聴いてもらえるといいかな、というところで歌詞は書きましたね。そこはちょっと気をつけたかもしれません。いつもは自分のこと、自分の意見みたいなことを書くんですけど、今回もそういうことを基調にしつつ、聴いた人が『自分の曲だ』と思ってもらえるように意識して作ったので…。誰かにとってのテーマソングになればということをイメージしながら作りましたね」
●以前、テレビ番組『佐野元春のザ・ソングライターズ』の中で、泰行さんは「世界は美しい」、高樹さんは「世界は美しいと思いたい」というお話をされていましたが、「開かれた視界」などと訳すことも可能な『SUPER VIEW』というタイトルを持ったアルバムを作り上げた今、やはり世界は美しいと感じているのでしょうか。
堀込泰行「あの時はもう、質問がその場で佐野さんに訊かれる形だったので、すぐ答えないといけない雰囲気だったんですよ。僕も『美しいと思います』と言っちゃったんですけど、後で『どうなんだろう』と思ったりもしましたね。美しくあってほしいというのは、皆そう思っているのではないですかね」
堀込高樹「まあ、自分の周りを見たら『美しい』と思えるかもしれないですよね。だって、好きなことを仕事にして(笑)、周りの人は理解があってということだから。自分の人生や自分の周りにいる人が美しいから世界は美しいのかといえば、それはちょっとおめでた過ぎるでしょ(笑)。だから『世界は美しいか』と言われたら、『別に美しくないよ』という話だと思うんですよね。『あなたの人生は充実していますか』と訊かれたら『まあ、まあ、いい方だと思います』と答えるかもしれないけど、そういう意味で『世界は美しい』と言えばそうかもしれませんね。ただ、『別に美しくないんじゃないですか』とも言いたくなるんですよ(笑)」

〜音楽履歴今昔物語〜
●このコーナーは主にサウンド面にフォーカスしてお話を伺ってみました。まずは、『SUPER VIEW』を制作する際に影響を受けた音楽についてです。
堀込高樹「直接的に『これ』という感じでもないんですけどね。まあ、60年代のザ・バースとかザ・ビーチ・ボーイズとか、そういう60年代のロックとかポップス。あと最近だと、ボン・イヴェールとか、あとなんだっけ…」
堀込泰行「フリート・フォクシーズ」
堀込高樹「フリート・フォクシーズとか、そういうのを好んで聴いていたというのはありますね。ただ、ひとつのサウンド・スタイルを目指そうと思って作ったアルバムではないので、自然とやって自然と出来たものという感じが、凄くしますね、今回は」
堀込泰行「60年代のフォークとか、アメリカの民謡の(スティーヴン・)フォスターの曲をブラスバンドが演奏しているものとか…割とそういうシンプルなメロディとハーモニーだけど、凄く綺麗なものを、レコーディング前の何ヶ月間か聴いていた時期があったので、その辺は『竜の子』あたりにちょっと反映されているかもしれませんね」
●では、おふたりの初めてハマった音楽のお話を伺いながら、それぞれの音楽的ルーツに迫ってみました。
堀込高樹「カーステレオとかラジオとかから流れてくる音楽は好きでしたね。B.J.トーマスの『雨にぬれても』とか。子供の時に聴いて『ああ、いいな』と思ったのをよく覚えていますね。小学校に上がるか上がらないかぐらいの、6才ぐらいだったと思うんですけど。それがルーツなのかどうかは分からないですけど、ああいうのが好きでしたね。メロディの綺麗なものが」
堀込泰行「家に父親のレコードで、ジャズとかラテンとかカントリーとか色々とあったりもしつつ、僕らの子供の時の70年代って、(ラジオ番組の)トップ10と言うんですかベスト10とか、割と洋楽もチャートに入ってくるような時代だったと思うんですよ。テレビの歌番組は分からないけど、結構、洋楽のヒット曲があって、割と歌謡曲的に聴かれていたと思うんですよ。なので、ああいったものの影響はあるかもしれませんね。簡単に茶の間に入ってくるような洋楽というんですかね…簡単にメロディとハーモニーとサウンドで飛び込んでくるようなものというか、垣根を越えてくるようなものが多かった気がするんですよ。あと、日本の歌謡曲もちょっと洋楽っぽかったし、サーカスとか、(久保田早紀さんの)『異邦人』とか。そういうモダンなちょっと和っぽい、和の中のモダンなものとか、あと洋楽の軽音楽っぽいものとか…だったりするんですかね。突き詰めていくと、そうなのかもしれないです」

〜キリンジがライナーノーツする故郷の坂戸と群馬〜
●おふたりの出身地はお隣の埼玉県坂戸ですが、先ほどもお話に出た番組『ザ・ソングライターズ』で、おふたりは地元のことを「絵にならない街」と仰っていました。ただ、「愛着もある」ということもあり、「絵にならない」と言いながらも、地元の風景が歌詞のインスピレーションになったことは、今まであったのでしょうか。
堀込高樹「どうなんですかね…あまり考えたことはないですね。だいたい曲を書くようになったのが、実家を出て一人暮らしするようになってからですから。だからあるような、ないようなという感じですよね。まあ、どっかにそういうものが影響しているのかもしれませんけど、自覚的という意味では、ないかもしれませんね」
堀込泰行「僕は…近所に川があって、とにかくよく散歩に行っていたので、川であればどこでも懐かしい感じかもしれません。もちろん、生まれ育った街の川も懐かしいですし、テレビに川が映っても『ああ、懐かしい』という感情はあります」
●今回のアルバムで川が流れている楽曲に関して「竜の子」を挙げながら泰行さんは…
堀込泰行「うん。海のない県なので、海というのはあまり想像できないものというか、遠い印象が常にあるし。と言っても、『竜の子』が自分の近所の川を歌っているわけではないんですけどね」
●同じ海のない県の群馬に関するおふたりの印象は?
堀込泰行「なんですかね…。車王国みたいなイメージがありますけど(笑)。バイパス沿いにカーショップがやたらと多い印象がありますね。父親の実家が渋川なので、子供の頃はよく車で行っていたので。後は、酒まんじゅうとか、高崎、だるま弁当でしょ」
堀込高樹「横川とかね。まあ、ちょいちょい温泉とかも」
堀込泰行「鬼押出し」
堀込高樹「この間も水上に行きましたけどね。谷川岳をロープウェイで登って」
●さらにお話は、かつてキリンジがFMぐんまの公開生放送で訪れた際のマル秘エピソードへと発展していきました。
堀込高樹「生放送に遅れて駆け込んだということがあって(笑)。宇都宮から前橋へ行く道が凄く混んでいて、間に合わなくなってしまったんですけど、スタジオに入った時の空気は今でも忘れられないですね(笑)」
堀込泰行「車の移動は(時間が)読めないからね」
●生番組の出演そのものは叶ったわけですが、当時の削られた分の時間は、今回の出演で取り戻したということで、結果、ハッピーエンドということにしませんか。
さて、来年の2月10日からは『SUPER VIEW』を引っ提げての全国ツアーがスタートしますが、ライヴに関しての青写真について伺ってみました。
堀込高樹「ご存知のとおり、泰行がこのツアーを終えて、キリンジを脱退します。このふたりとしてのキリンジでは最後のツアーになるので、多分、新旧取り混ぜた内容になりそうですね。
堀込泰行「とにかく一個、一個大事にというか、丁寧にやっていきたいですね。曲目は、今兄が言ったような感じになると思うんですけど、あまりしんみりするのも苦手なので、楽しい感じになればいいですね。

〜outro〜
2013年2月15日の横浜BLITZからスタートするツアーは、群馬に近いところでは3月2日の赤坂BLITZ、4月11日 、12日のNHKホールが予定されておりますので、おふたりの姿を目に焼き付けてみては如何でしょうか。

お送りしたのはキリンジで
キリンジで「早春」、「荊にくちづけを」、「TREKKING SONG」
ボン・イヴェールで「タワーズ」
サーカスで「愛で殺して」
キリンジで「竜の子」でした。