2018V・サマーリーグ女子 東部大会へ!

秋に開幕するVリーグのプレ大会・Vサマーリーグが今年も始まった。今年も、V1、V2の各チームが東西に分かれて行われる。先日、11チーム参加による西部大会が終わり、群馬銀行グリーンウイングスを含め、9チームが参加する東部大会が、7月6日から8日までの3日間、山形県酒田市で開幕する。

V1の上位チームにとっては、チームの主力である全日本メンバーが抜けている状態で、中堅、若手選手がアピールする機会になるが、多くのチームは、新戦力を加え、新チームで動き出し、チームを作ってきて、上位チーム、ライバルチームにどう戦えるのか?チームの取り組みがどこまで形になっているのか?そして、チーム内のレギュラー争いは?といった点がポイントになる。

サマーリーグに向けて、群馬銀行グリーンウイングスのキャプテン・三好紗弥香は、「今シーズン初の公式戦になる。今やろうとしていることが同じカテゴリー、違うカテゴリーに通用するのか実感できる。そこから、課題を見つけられたらと思う。」と大会の意味合いを話してくれた。

また、三好は、「去年は、ボールの扱いが雑になり、ミスとなって、フルセットにしてしまったり、もったいないゲームが多くなってしまった。」と昨シーズンを振り返り、新チーム始動からここまで、「パスやアンダーの質、丁寧さを意識して取り組んできた。」と話している。

グリーンウイングスが挑む、新しいカテゴリーのV2は、昨シーズンまでのライバルに、上位カテゴリーだったVチャレンジリーグⅠのチームも加わる厳しいカテゴリーだ。V2を勝ち抜くためには、昨年以上のバレーボールが必要になるのは当然である。そのためにも三好は、「次のステップへ行くためにがんばっている。しんどさもあるが勝つために必要な事。そのために質にこだわりたい。」と力を込めて語ってくれた。

そして、グリーンウイングスの各選手たちも様々な思いをもってサマーリーグに挑む。

副キャプテンの土屋智菜美は、昨シーズン、ケガに苦しむとともに、自分との葛藤に苦しんだ。そんな土屋はサマーリーグに向けて、「昨シーズンは公式戦にほとんど出られなかったので、試合に出る楽しみがある。」と話す一方、「結果を出さないとその後出られるかどうかわからない。」とシビアな現実も見つめている。

また、現状については、「今のままではレギュラーに入れない。攻守で極めていかないといけないし、ゲームだけでなく、トレーニングから決めるところを決めていかないといけない。」と強い思いをもってサマーリーグを迎えようとしている。

昨シーズン、Vプレミアの日立リヴァーレから加入した愛宕諒子も、試合出場の機会はあったが、期待されたレギュラー奪取には届かず、悔しい思いをしたひとりだ。愛宕は、昨シーズンについて「自分にとっては覚える事が多く、時に追いつめられる様なシーズンだった。」と振り返った。183センチと高さが魅力だが、求められる技術の修正、習得で苦しんだという。

そんな彼女にとっても巻き返しを誓う今シーズンのサマーリーグは重要だ。「今は、ライトやレフトなど、いろいろな役割を与えてもらっているのでそのチャンスをものにしたい。以前は、『周りがどうにかしてくれるから・・・』と、先輩たちに頼ってしまう事があったが、今は、自分しかいないという思いで頑張りたい。」と話してくれた。

前所属チームも含め、活躍の機会は限られていたが、Vリーガーとしても5年目になる。新シーズンこそ、これまでの経験、悔しさを糧に、頼られる存在として、まずはサマーリーグから躍動して欲しい。

大卒ルーキーの古市彩音にとっては、初めてのサマーリーグだ。

大会に向けて古市は、「未知なる大会。3か月やってきたことを出したいし、その中でどれくらいできるのか?他チームがどれくらいなのか?いろいろ得たい。」としっかりとテーマをもって挑もうとしている。

昨シーズンは、内定選手としてコートにも立った。積極的なツーアタックで攻撃的なセッターとして独自色を見せた。そうした自身の特徴はもちろんだが、「チームで必要なトスやトスの振り分けなどを意識したい。」とグリーンウイングスのセッターとして成長を見せようとしている。リーキーイヤーだが、臆することなくどんどんアピールして欲しい。そして、チームをより活性化させる様な刺激的な活躍を見せてもらいたい。

今シーズンの群馬銀行グリーンウイングスは、頼もしい戦力もプラスされたが、昨シーズンをもってチームを離れた主力選手も多く、昨シーズン以上に、限られた人数での戦いになる。これまで培ってきたベースもあるが、新シーズンのグリーンウイングスが、チームとしてどのような一体感、強さを示してくれるかはまだ分からない。その中で、チーム、個人、それぞれの思いをもって開幕するサマーリーグ。結果はもちろんだが、18/19シーズンの群馬銀行グリーンウイングスがどんなバレーボールを見せようとするのか?しっかりとした一歩が踏み出せるそんな大会になることを期待したい。