ザスパチャンネルコラム #114「プレーオフへ!勝ち点70!ひと試合2得点!」

前節は、首位・町田をホームに迎え、互角の戦いを見せたザスパ。ラストプレーのビッグチャンスでゴールを決め、勝利できていれば最高でしたが、それでも、大槻ザスパがやってきたことが確かなものであったことを証明できたこと、そして、残り11試合、どんな相手でもザスパのサッカーをすれば、十分戦える、勝てるという自信を掴めたゲームだったと思います。

町田戦の引き分けで、クラブ目標の「勝ち点50」まで、あと2ptとしました。それと、11試合負けなしになり、2011年31節から2012年開幕節で作った負けなしのクラブ最多記録「11」に並びました。ですから、同シーズンで言えば、クラブ新記録になります。

順位は7位から8位に後退しましたが、プレーオフ(PO)圏内6位大分と2pt差は変わらず、5位長崎とも3pt差です。ザスパにとって初めてのPO進出へ、チャンスは十分です。一方で、7位岡山から11位千葉まで5チームが勝ち点48で並んでいる状況です。つまりは、PO圏内進出を含め、勝ち点3pt以内で、7チームが激しく競り合っている状況でリーグ最終盤を迎えようとしています。

先ほども話したように、今年のザスパのサッカーであれば、どのチームにも十分な戦いができ、勝利の期待があります。その上で、POを勝ち取るためには、何が必要かを具体的な数字で示したいと思います。



まずは、目標勝ち点です。

J2が22チーム制になった2012年以降を見ると、6位のチームの勝ち点は、最大が「71pt」(12年大分、18年東京V)、最少で「60pt」(15年長崎)になります。勝ち点70を超えればほぼ当確、60点台後半の勝ち点を上げられれば濃厚とみます。最低でも、勝ち点65は超えないと難しいと思います。

ちなみに、勝ち点70のためには、この後の試合を2試合ごとに1勝1分ペースで戦わなければいけません。また、勝ち点65で考えても、2試合ごとに1勝以上のペースで戦わなければいけません。今のザスパは、「負けない事」はできていますが、PO進出のためには、「勝ち」が必要です。引き分けを如何に勝ちにするか、そのために必要なのは「ゴール」です。

今シーズンのザスパを支えているのは、チームとして統率された堅守です。そこに例年よりはゴールの数も増えているため勝ち点を積み重ねることができていますが、勝利にはもっともっとゴールが必要です。

2012年以降、6位以内に入ったチームで、総得点が最も少ないのは、15年長崎で「42得点」ですが、おおむね、6位ぐらいのチームの総得点を見ると「60得点」くらいです。総得点60だと、ひと試合平均「1.42点」、つまり2試合で3点ペースです。一方。今のザスパは、ひと試合平均「1.12点」、、、少ないですね、、、残り11試合、ザスパが、総得点を60点にもっていくには、今後、ひと試合平均で「2.27点」が必要なんです!!

なかなか、ハードルが高いと思う方も多いでしょうが、常々、大槻毅監督も、「勝つためには2点が必要」と話しています。ですから、ザスパとしても残りの試合で、ひと試合2点取れるチームになれるかどうか、ここが試されているのです。




いろいろ話しましたが、整理すると「勝ち点70を目指せ!」、「ひと試合2点取れるチーム!」、これが昇格に必要な数字です。

いずれも簡単な数字ではありません、でも、簡単じゃないからPOなんです、そして、その先のJ1昇格なんです。そんな簡単じゃないことにザスパも挑めている、この事が素晴らしく、うれしいじゃないですか。今、この瞬間は、これまでのザスパの歴史においても、これからのザスパにおいても、語り継がれていくような、ターニングポイントとなるシーズンなんですから。

あと11試合、チーム、選手、クラブとともにすべてを出し尽くしましょう!そして、みんなで必ずPOを掴みましょう!



文/笹川裕昭