ザスパチャンネルコラム#81 ~FMGUNMAザスパ中継連動企画 笹川アナ 第32節仙台戦プレビュー~

~FMGUNMAザスパ中継連動企画 笹川アナ 第32節仙台戦プレビュー~



ザスパは、ホームで千葉に大敗(●0‐3)し、前節は、アウェイで首位・横浜に敗戦(●0‐1)して2連敗となりました。長くザスパを見てきましたが、今シーズンほど、歯がゆく、もどかしい思いをしているシーズンはありません。


チームは指揮官のもと、一体となり、明確に自分たちのサッカーを持ち、表現しようとしています。それは、特段、特殊なサッカーを標榜しているとも感じません。現有勢力の中で、現実的でもあり、パズルが完成し、ゴール、勝利につながった時に、胸のすく思いになるサッカーだと思っています。


しかしながら、負の連鎖がそれを邪魔しているのが今のザスパです。


好ゲームをしても、ワンプレーにやられてしまう、不運な判定で流れを失ってしまう、チームを牽引すべき存在である選手の長期離脱、期待を持って迎えた新加入選手たちがゲームに出られないなど、シーズンを通しても、1試合を通しても、こんなにも逆風にさらされ続けなければならないのかと恨めしく思う日々です。もちろん、負けている理由を外側だけのせいにするのは良くありませんが、それでも運がなさすぎると思ってしまうくらい、何をやっても流れがよくならないのです。


春先は、最高で4位につけたザスパは、大型連休から失速し、現状は降格圏の21位、さらに、最下位・琉球とも勝ち点27で並ばれています。大宮、琉球といったライバルは、徐々に流れを取り戻し、浮上の予感です。恨めしい思い、苦々しい気持ちはありますが、強引にでも流れを戻さなければ、いよいよ、取り返しのつかない事態となってしまいます。


私としては、「なぜ勝てないのだろう」という思いもありますが、「なぜ勝ち点が取れないのだろう」という思いが強いです。

今シーズンの目標は、「Beyond Thespa!」、これまでのザスパを超えることが目標であり、そのために勝ち点50、16位という数値設定がされています。この数字は、勝つこと以上に、引き分けも含め、勝ち点を積み上げることが大切です。つまり、「負けない」チームになるという事です。ただ、その引き分けることができません。引き分け試合が6試合というのはリーグワースト、負け試合18試合のうち、13試合が1点差負けです。タラレバですが、半分、いや、1/3でも引き分けにできていたら、現状も、シーズンの流れも変わっていたでしょう。たかが勝ち点1かもしれませんが、されど勝ち点1。負けない事、そして、勝ち点1を拾う粘り強さを発揮しなければ、残留争いは勝ち抜けません。


今節の相手、3位仙台も、J1復帰を目指し、大事な局面を迎えています。リーグトップの得点力を誇るチームであり、ホームといえども、簡単に勝ち点を掴ませてくれる相手ではありません。それでも、GKやDFだけではなく、前線からのファーストディフェンス含め、一体となった、粘り強い守りからの一体感あるサッカーが生み出せれば勝機はあります。

苦しい今を変えられるのは、自分たち自身でしかありません。悔しい思いはもう十分。悔しさをバネに、ホームゲームから残留争いを勝ち抜く流れを掴んでいきましょう!



<笹川の注目選手 DF 42 高木友也選手>



夏の移籍期間に、同じJ2横浜FCから期限付き移籍で加入した高木友也選手。前々節の千葉戦でデビュー、前節は契約の関係で出場できなかったものの、今節はスタメン出場での活躍が期待されます。期待されるのはゴールに向かう推進力。千葉戦を見る限り、周囲との連携も問題なし。個でも、組織でも、サイドの攻防で相手を圧倒し、ゴール、勝利につながるプレーを見せてもらいましょう。高木友也選手以外にも、コンディションの関係で離れていた選手たちも復帰の予感。総力を挙げて、勝利を掴みましょう!

文・写真/笹川裕昭