ザスパチャンネルコラム#75 ~FMGUNMAザスパ中継連動企画 第29節甲府戦プレビュー~

ザスパチャンネルコラム#75 ~FMGUNMAザスパ中継連動企画 第29節甲府戦プレビュー~



ザスパがようやく長いトンネルを抜け、前節、山形戦で1‐0の勝利。12試合ぶりの白星となりました。

苦しい試合が続いたザスパですが、この間、言われ続けたのが得点力不足です。総得点はリーグワースト2位タイの22得点。1試合平均で、0.78点しか取れず、1点取るのが精一杯、複数失点してしまうと、引き分けで得られる勝ち点1を掴むのも難しい状況です。





得点力不足の原因につながっているひとつが、シュート本数の少なさ、つまり、チャンスが作れていないという事です。チームの総シュート本数167本はリーグワースト。ちなみに、総得点52で、リーグトップの得点力を誇る仙台のシュート本数は、320本。なんと、およそ2倍です、、、もちろん、スタイルの違いがありますので、単純な比較はできませんが、チームからも、「ゴールにつながるまで、繰り返しチャンスを作りたい」という声も聞こえてきます。ゴールを決まらないなら、決まるまで、何度でも、粘り強くチャレンジし続ける事です。


そういった意味では、ザスパの攻撃を見ていて感じるのが、チャンスシーンでシュートを選択するという積極性の欠如です。


今季のザスパの攻撃陣は、カウンタースタイルのため、自ら運べる選手が多く、前線のコンビネーションも、なかなかいい連携を見せてくれています。故に、相手ゴール前、ペナルティエリア付近まで攻め込んでも、積極的にシュートを放ち、ゴールを狙いに行くのではなく、大事につなぐ、ボールを保持する選択が多くなっているように感じます。シュートを打たなければゴールは生まれませんし、シュートを打てば、たとえ決まらなくても、何かが起こる可能性が増えるし、相手への脅威にもつながり、次なるチャンスにもなります。なにより、単純に、試合を見ていてワクワクしません。そう思いませんか?




そんなザスパに、新たな力が加わりました。J3松本所属で、今季前半戦は、同じJ2山形に期限付き移籍しプレーしていた、FW 40 鈴木国友(すずき・くにとも)選手です。

J1湘南でプロデビュー、その後、鳥取、北九州、松本、山形でプレーしてきたストライカーです。J2では、過去、20年北九州で41試合6得点、21年松本で37試合6得点、今季は、山形で17試合1得点を記録しています。

186cmと高さもあり、相手ゴール前で制空権を握ることも期待できますが、何といっても、強引なまでにシュートという選択からゴールを奪う、野性味あふれるスタイルが魅力なストライカーです。


常にゴールを狙う姿勢について本人は、「それが特徴なので見て欲しい。僕がそういうプレーをすれば、他の所が空いてくる(チャンスが増える)ので、攻撃の活性化につながると思う」と口にしています。鈴木選手からのゴールはもちろんですが、積極的なプレースタイルが、チームに好循環をもたらし、ここからさらに上を目指していくためのきっかけとなることを期待しましょう!



ぜひ、応援するみなさんも、シュートや積極的な攻撃から点につながらなくても、ため息を漏らすのではなく、大きな拍手で盛り上げていきましょう!それが、ゴールを生み、ザスパを勝利に導く力になりますから!




笹川の注目選手 MF 8 岩上祐三選手




散々、攻撃の話をしておいてなんですが、いい攻撃のためには、やはり、いい守備が必要です。前節、6試合ぶりにスタメン復帰した岩上選手は、こちらも長期のケガから復帰して3試合目となる細貝萌選手とのコンビで、中盤での安定感ある守備、ボール奪取からゲームを組み立てるなど、12試合ぶりの勝利に大きく貢献するプレーを見せてくれました。ある選手が、「祐三さんは、ベテランだけど、誰よりも走ってくれる。守備陣は助かる」と話すなど、プレーの質の高さはもちろん、献身的に、チームのために、勝利のために戦い続けてくれる岩上選手の存在は不可欠なものだと思います。7月28日には33歳となった岩上選手。バースデーウィークの今節も、活躍を期待しましょう!


文・写真/笹川裕昭