ザスパチャンネルコラム#36 ~FMGUNMAザスパ中継連動企画 第29節ヴァンフォーレ甲府戦プレビュー~

~FMGUNMAザスパ中継連動企画 第29節ヴァンフォーレ甲府戦プレビュー~   年間42試合で争われるJ2リーグも、残り14試合となった。残留争いが続くザスパだが、その戦いは、いつも以上に厳しく、激しい。新型コロナウイルスの特例措置の影響で、今季は、J2下位4チームがJ3に降格しなければならない厳しい戦いだからだ。勝ち点29でリーグ16位のザスパは、降格圏まで勝ち点3差、まだアドバンテージはある状況だが、すぐに状況は一変する。だが、久藤ザスパとなり、逞しさ、一体感をましたザスパなら、この戦いも、乗り越えられるはずだ。 久藤清一監督就任後、6試合負けなしでリーグ戦を戦ってきたが、前節、秋田戦で0-1と7試合ぶりの敗戦を喫した。終始、攻勢に出ていたがゴールを奪いきれず、逆に最後の1本にやられたゲームだった。敗戦を受け、久藤監督は、「いつかは負けることもある。次が大事、連敗しない、崩れない事だ」と、次節、甲府戦での必勝を誓う。   次節の相手、甲府は現在6位。豊富なタレントを擁し、攻守にレベルの高いサッカーをするチームだ。進昂平選手は、「攻守にバランスの取れたチームで、特に攻撃で個人の力があるチーム」と警戒する。前回対戦では、2-6と大敗したザスパだが、久藤監督も、「あっさり失点したのがもったいなかった」と、振り返る。   ※久藤清一監督   そんな難敵を迎えチームは、秋田戦でも課題となった「自分たちの時間」のプレーにフォーカスする。 久藤監督は、「甲府戦でも、自分たちの時間もあるので、しっかり点を取りたい」と話し、進選手も、「秋田戦ではチャンスで取れず、ズルズル行ってしまった。1本のチャンスを決めることが大事」と話している。 チームは、ここ2試合無得点と、攻撃陣に元気がないのが気になる。進選手は、「攻撃陣のみんなが責任を感じている。ただ、選手間で要求もすごく出ているし、すぐには上がらないかもしれないが、ラストパスやフィニッシュの質を向上させようと取り組んでいる」と気落ちすることなく、改善、成長に向けて意欲的に取り組めているようだ。今のザスパに、気落ちしている時間などない。選手たちもしっかり切り替えている。 ※進昂平選手   ここからの終盤戦に向け、そして、ザスパにとっては、J2残留を確かなものにするという重要なミッションクリアのために、ひとつのプレーの重要さが増してくるのは、攻撃陣に限ったことではない。 残留争いは、16位のザスパと同じ、勝ち点29のグループ、14位栃木、15位山口含め、最下位の相模原まで、わずか5pt差の中に、9チームがひしめき合っている状況だ。   久藤監督は、終盤戦を戦う難しさについて、「だんだんと試合が少なくなってくると、メンタルも含めて、いろんな部分で硬くなったり、メンタルも含めて、いらない緊張が出てくる。そこをどうやってノビノビと、自信をもってやらせるかが大事になってくる。なので、1試合1試合しっかり勝って、重荷がなくなるようにしたい。」と話す。また、進選手も、「ここからは1試合1試合が大事、負けていい試合などない。勝利を掴むために戦いたい。」と気持ちを引き締めている。   ここからは順位の上下は関係ないのだ。ザスパが、生き残るためには、先を見ず、如何に、目の前の試合に力を出し切り、勝利できるか。自分たちのサッカーをやり切れるかが明暗を分けることになる。そのために久藤監督は、「どこだろうが、気持ちで負けないこと」とメンタルの重要性を口にする。 厳しさばかりに目が行きがちな終盤戦だが、プラス要素もある。ケガやコンディション面で遅れていた選手たちもチームに戻ってきたからだ。甲府戦の起用については、「いろいろ話をしながら」と明言を避ける久藤監督だが、仲間の復帰は選手層を厚くし、チャンスをつかみ、レギュラーを張るメンバーとの競争が生まれ、チーム力向上も期待できるからだ。   苦難を乗り越え、成長したザスパは、さらに逞しく、残り14試合を戦ってくれるはずだ。まずは、目の前の甲府戦から、ともに戦い、勝利を掴もう! 笹川の注目選手-DF 40 選手 大武峻選手 夏の移籍期間に、J2磐田から期限付き移籍で加入した大武選手。24節愛媛戦でザスパデビューを果たすと、翌、25節栃木戦からスタメン起用が続き、守りはもちろん、攻撃の起点としても存在感を発揮している。189センチと高さと体の強さで相手の攻撃を封じ込めたかと思えば、正確無比なロングフィードで、一気にゴールチャンスを生み出すなど、好調ザスパを支える大きな要因になっている。今節の甲府戦でも、大武選手の活躍でチームを勝利に導いてもらいましょう!   文・写真/笹川裕昭