大きな期待を持って迎えた2021シーズンの開幕戦。ザスパはホームに、昨シーズンのJ3チャンピオンで、J2初参戦のブラウブリッツ秋田を迎え、2－1で勝利しました。開幕戦勝利は、2016年以来（対FC岐阜＠正田スタ ○4－0）、実に5年ぶりとなりました。   ※2月28日開幕戦のスタジアム     奥野僚右監督2年目、多くの選手が残留し、昨シーズン培ったサッカーをベースにしながらも、スタメンには4人の新加入選手が名を連ねたザスパ。ゲームの中ではその新加入選手の個性も出て、ザスパのサッカーにアクセントをつけてくれました。しかし、相手ペースの苦しい展開になった時、状況を打破したのは、昨年のサッカーをよく知る選手たちの連携でした。途中出場の青木翔大選手、田中稔也選手が入ると、選手同士のタイミング、距離感などがさらに良くなり、加藤潤也選手の決勝点を生んだと感じました。   サッカーはチームスポーツなので、もちろん個々の選手能力も大切ですが、チームとしてやる事、ここ選手の特徴を理解する事、そして、それらをひとつの形として表現し、ゴールを奪い、勝利につなげることがとても大事なことです。1年間、苦楽を共にしてきた選手には、まさに阿吽の呼吸ともいえるべきそれがあり、開幕戦では、閉塞した状況を打ち破ることに成功したわけです。ザスパが今シーズンの武器としている部分が活きたと言えるでしょう。   以前もお話した通り、今シーズンは、ザスパにとってとても大事なシーズンです。そして、いつにない期待を感じながらシーズンをスタートしました。そうした中で、周囲の期待にしっかりとゴール、そして、勝利で応えてくれたザスパは素晴らしいと思います。「ゴール」と「勝利」というのは、本当にとてつもない大きなパワーと推進力を持っています。サッカーやザスパに詳しい人も、そうじゃない人も、誰もがその魅力に引き込まれてしまうからです。   長年ザスパを取材してきて、残念ながら「ザスパ」というワードは、「弱い」、「勝てない」、「また負けた」など、ネガティブなイメージでとらえられることが少なくありません。そうしたイメージを変えるためには、ザスパらしい、懸命で、ひたむきなサッカーも必要ですが、やはり、「ゴール」と「勝利」が必要なんです。そして、開幕戦のザスパは、大きな期待がかかるプレッシャーをはねのけ、見事に、「ゴール」と「勝利」を届けてくれたのです。   もちろん、シーズンで見れば、まだ1試合が終わっただけですが、この開幕戦の勝利で、「今シーズンのザスパはやるじゃん！」と思ってもらえ、「また行こう！」、「応援に行こう！」と感じてもらえた方も少なくないと思っています。   仮に、開幕戦に引き分ける、負けているという事があれば、そんな期待も一気にしぼんでしまったでしょうし、もう一度、期待してもらうのは簡単ではなかったと思います。だからこそ、とても大きな1勝だったと思っています。   もちろん、開幕戦の勝利を無駄にしないためにも、次節以降の戦い、結果が重要になります。開幕してしばらくは、比較的、戦力も近いチームとの対戦が続きます。ライバルに打ち勝ち、勝ち点を積み重ねることが、目標達成の近道でもあり、J2定着に大切なことになります。   そのためには選手たちの頑張りが最も大事なことですが、我々、県民、ファン、サポーターの応援も大事な戦力であり、チームの力になります。声援を届けることはできませんが、みんなで一体となって「ゴール」と「勝利」を掴んでいきましょう！今シーズンのザスパは、ホントに！ホントに！期待できますから！！   ※ぜひ、こちらもチェックしてください！ ザスパクサツ群馬　公式HP   文／笹川裕昭