【オリコンニュース】
後藤真希「歌は誰かに届けてこそ」
 1999年にモーニング娘。の3期メンバーとしてデビューした後藤真希(36)。一昨年はYouTubeチャンネル『ゴマキのギルド』の開設、昨年は11年振りとなる有観客ライブの開催や10年振りの写真集の発売などでファンを喜ばせた。現在はYouTubeの企画として“歌ってみた30曲投稿”を行っており、新旧の名曲カバー動画が話題に。そんな幅広い活動を続ける後藤に、この企画の裏話や、デビュー当時の思い出やファンとの交流秘話などを聞いた。

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■モーニング娘。のルールは、加入前から無自覚に破っていた

――モーニング娘。のメンバーとして芸能界デビューしてから今年で23年目となりますが、当時は後藤さんの“金髪ギャル”なビジュアルが注目を集め、それまでのアイドル像を変えてしまうほどの衝撃がありました。

後藤真希: 私自身、当時の映像を見ると自分のことを“恐い!”と思いますし、「ルールを破るのもいい加減にしなさい!」と言ってやりたくなります(笑)。

――モーニング娘。の活動をするうえではどんなルールがあったのでしょうか?

後藤真希: やっぱり透明感とかナチュラル系でしたね。濃いメイクもNGだったし、マスカラは透明のだけOKで、髪の毛を染めたらダメ、ミニスカートもNGなどいろいろなルールがあったらしいんです。だけど私は当時13歳だったし、ルールなんてまったく知らなかったから、NGなこと全部をデビュー前からやってしまっていて(笑)。

――新しい風が吹いたんですね。

後藤真希: 当時は“ヤマンバ”や“ガングロ”といったギャルが流行っていたんです。その影響で金髪にしていたんです。他のメンバーは「え? これやってもOKなんだ…?」みたいな空気だったのは覚えています(笑)。

――先輩から注意を受けることはなかったですか?

後藤真希: ありました。でもいま思うとあまり響いてなかったような気がします。「敬語を使いなさい」と言われて「うん、わかった」と答えるような子でしたから(笑)。とにかく自分が良いと思ったものを取り入れているだけだったので、なにかに反抗しようとかルールを変えてやろうみたいな感じではなかったですね。

――デビューからこれまでの間で大きなターニングポイントとなった時期はありましたか?

後藤真希: ソロで活動をし始めたときから大きく変わったと思います。モーニングにいたときは自分が黙っていても誰かがしゃべってくれましたし、歌のパートもみんなで割り振っていたのですごくメンバーに甘えていたんですよね。だから、ソロになって初めて「ひとりで全部やるのって大変なんだな」と実感して。でも、あやや(松浦亜弥)やミキティ(藤本美貴)はすでに活動していて、ツアーもこなしていましたし、自分もがんばらなくちゃと思いながら挑んでいたのを覚えています。

■“歌ってみた”で15年ぶりにつんく♂との交流「SNSのおかげ」

――人気アイドルの活動を通して大変なこともあったと思いますが、お仕事を続ける一番のモチベーションになっているものはなんですか?

後藤真希: これはもうずっと思っているんですけど、どんなにお仕事がつらくても、ファンのみなさんの応援してくださる声を聞くと元気になります。特にライブはみんなの顔が見られるので本当に楽しい。デビュー当時から応援してくれている人は顔も名前もわかるので、歌いながら発見したり。昔からモチベーションを上げてくれるのはファンの存在ですし、だからこそ続けてこられたんだなと、年月を重ねて改めて感じています。

――ファンとの交流はライブや生配信以外でもされていますか?

後藤真希: YouTubrやSNSはもちろん、ファンクラブと連携しているDiscoat(コミュニケーションアプリ)でチャットなどもできるので、かなり頻繁に交流していますね。チャットが楽しすぎて眠れなくなったり、もう友だちみたいな感じですよ。私が今日ランチで何を食べたかもファンのみなさんは知っています(笑)。

――なんと! 想像以上に密なコミュニケーションですね(笑)。コロナ禍になってからはYouTubeでチャンネルを開設されましたが、なぜ始めようと思ったきっかけはあったのでしょうか?

後藤真希: 自粛期間がはじまってすぐ、ファンのみなさんに少しでも楽しんでもらいたくてゲームや『歌ってみた』などを配信する『ゴマキのギルド』と、美容に関することを発信する『ゴマキとオウキ☆』を開設しました。

――現在配信中の『30曲歌ってみた』企画をスタートさせたのはなぜでしょうか?

後藤真希:カバーソングのライブツアーをやることが決まっていたので、それに合わせておもしろい企画ができないかなと考えていて。「1曲目に『ズルい女』を持ってくるなんてズルい女だな」といろんな人に言われました(笑)。“エモさ”を感じていただけたようで良かったです!

――つんく♂さんがTwitter上で反応してくれていましたね。いまでも交流はあるんですか?

後藤真希: ハロプロを卒業して以来ほぼはじめてじゃないかな? 15年ぶりくらいかもしれないですね。つんくさんからリアクションをいただけたのがすごくうれしかったです。こうやってSNSを通じて繋がるのもいいなって。SNSのおかげですね。ファンのみんなも喜んでくれたみたいですし!

■カバー曲の魅力はアーティストそれぞれの視点で歌えること「母親や子どもたちのことを想いながら」

――ちなみに「歌ってみた」は新旧問わず幅広い世代のアーティストの楽曲を歌ってらっしゃいますが、どのような基準で選曲されているのでしょうか?

後藤真希: 最近はYouTubeを見て後藤真希に興味を持ってくださる方も多いから、誰もが知っているような曲を歌うのもアリだなと思って。鈴木亜美さんの「BE TOGETHER」はモーニング娘。のオーディションで歌った曲だし、浜崎あゆみさんの「No way to say」は昔から大好きだと公言していた曲。そういう“エモさ”も入れながら、スタッフさんが「私に合うんじゃないか」と言ってくれて挑戦した曲など、“幅広くいろんな可能性を試したい”という気持ちを大事にしながら選ぶようにしています。

――カバーの魅力をどんなところに感じてらっしゃいますか?

後藤真希: たとえば原曲のアーティストさんが恋愛を歌っていたとしても私は違う視点で歌えるということですかね。さらに、視聴者それぞれが自由に解釈できるのもカバーの魅力なのかなと思います。それぞれに“当時の思い出”があるでしょうし。

――特に印象に残っている曲は?

後藤真希: 「トイレの神様」は、初めて聴いた当時とはまったく違う印象でした。あの頃といまの私では、置かれている状況も違うので、母親のことや、子どもたちのことを想いながらレコーディングして、練習の段階で涙が止まらなくて。収録が大変だったんですよ(笑)。

――9月にはカバーソングのライブツアーが控えていますが、いまどんな心境ですか?

後藤真希: 去年の12月に大阪と横浜でビルボードライブを開催したのですが、歌って誰かに届けてこそだなということに改めて気付かされました。いまはとにかくしっかりとリハーサルをして、万全の体制を整えて、「ライブを観にきてよかった」と思っていただけるようにいろいろ考えているので楽しみにしていただきたいです。

――後藤さんが今後目指したい姿はありますか?

後藤真希: 23年続けたからこそ思うのは、私はやっぱり歌を届けたり、ありのままの気持ちを伝えることをしていきたいですね。今後も変わらないスタンスの中に、おもしろいことを見つけたり、新しいことを取り入れたりしていければと思っています。


取材・文/奥村百恵
写真/MitsuruYamazaki

(提供:オリコン)
後藤真希 (C)ORICON NewS inc.
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