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ダイノジ、九州移籍にワクワク
 「同級生と健康について話していた時に『オレたち、体が自由に動くのが、10年くらいだよな』と思って。それだったら、最後は、地元である九州のためにやるのが一番いいなと考えるようになったんです」。こう語るのは、ダイノジ・大谷ノブ彦(50)だ。大地洋輔(50)とともに、結成29年目を迎える4月から活動拠点を九州に移し、福岡よしもとへと移籍することを決めた。ともに50歳という年齢で大きな決断をしたが、その狙いはなんだったのだろうか。聞くと「九州の陽気なおじさんとしてやっていきたい」との答えが返ってきた。

【写真】いざ九州へ!ノリノリでポーズを決めるダイノジ

■コロナになって考えた残りの人生 大分でのロックフェスにかける思い

 ダイノジは1994年に結成。『M-1グランプリ2002』では8位、2006年と07年には、大地が世界エアギター選手権で優勝し、10年のフジテレビ系『めちゃ×2イケてるッ!』新メンバーオーディションでは審査員特別賞に輝いた。九州移籍を考えるきっかけのひとつには健康面もあったが、ともに一昨年には新型コロナウイルスに感染した。大谷にとって、自身の人生を考える出来事になったという。

 「コロナになって、本当にあと何年できるだろうって考えました。精神的にも落ち込んじゃって、転換期でした。そんなに残りは許されてないなと。それに加えて、コロナ禍での仕事との向き合い方というのも大きく関係しています。テレビのお仕事は、自分たちが得意なジャンルの時に呼んでもらえるという形で、劇場も世代交代の波が押し寄せていたので、少ない出番を大切にしていたんです。同時並行で全国も回って、いろんな人たちの話を聞いていたら、東京との距離感がないように感じたんです」

 そこで大谷の脳裏に浮かんだのが、九州での活動を本格化させることだった。「僕は大分でロックフェスをやるのが夢で、今年やるものだったものを1年延期したのですが、そこを待ち合わせにして、開催までの日々を一生懸命過ごしていって、そのフェスを続けていくことで、最終的に若い人に引き継げたらいいなと」。大谷が九州を拠点に活動したいと申し出た時、大地もまた同じような気持ちだった。「僕もいつかは九州、大分だと思っていたので、そのタイミングが今かなという感じでした。ただ、カミさんと子どもはまだ東京に住みたいっていうことだったので、単身赴任みたいな形で、まずはひとりで行ってきます(笑)」。

■気持ちは“株式会社ダイノジ” アジアの玄関口で自分たちの武器を磨く

 芸歴・東京での活動実績はあるものの、九州では文字通り「イチから」のスタートになる。大谷は、大地に対して「今までは会社が用意してくれていたけど、九州に行ったら、自分たちだけになるので、株式会社ダイノジとして、自分たちで動いていかないとね」との言葉をかけたそうだが、大地がふっと笑みを浮かべる。「それを聞いて、もちろん頑張りたいなというのと、株式会社ダイノジって、どっちが社長なのかなと一瞬思いました」。

 24日には、タカアンドトシ、佐久間一行、シューレスジョー、BAN BAN BAN、好井まさお、オジンオズボーン篠宮、ヤーレンズを迎えた『ダイノジの「九州いってきます!」』をルミネtheよしもとで行い、4月22日にはよしもと福岡で『ダイノジの「九州の皆さんこんにちは!」』を開催する。前向きな公演タイトル同様、2人も明るい未来を見据えている。

大谷 最後までコンビでやれたらいいなと思っています。吉本のお笑いとして、海外の方向けのものが増えてきているなと思っていて、アジアの玄関口は福岡なので、そこは僕らとしてもできることがあるのではないかなと。漫才と、アジアの人をもてなすっていう2つをやりたいです。お祭り野郎としてやっていきたいですね(笑)。この間、中学生の女の子と話した後に、また会ったら「さっきの陽気なおじさんだ」って言われて、それがすごくうれしくて(笑)。だから、九州の陽気なおじさんとしてやっていきたいです。

大地 不安ですか…?実はあんまり不安ないんですよね(笑)。ワクワクの方が大きくて。

大谷 九州で天下を…みたいな大それたことは考えてないですし、中には「東京で通用しないからじゃないか」とか言われることもあるでしょうし、それも覚悟の上で行くので。芸人っていうよりは、盛り上げる人(笑)?として頑張ります!不思議ですね。若い時には嫌で飛び出たはずなのですが、これまで九州・大分の人たちに支えられてきて、またこうやって戻ってくることになるとは。

 九州から「陽気なおじさん」の活躍ぶりが聞こえてくるのも、そう遠くはなさそうだ。

(提供:オリコン)
ダイノジ (C)ORICON NewS inc.
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