【オリコンニュース】
教師の旦那が不倫、ホストに転職
 離婚を考えたとき、一番、胸が痛み、思い悩むのは、子どものことだろう。同僚の教師と夫が不倫し、夫婦で貯めていたお金を持って失踪。その後、金髪のホストになっていた…という実話を元に描かれたコミックエッセイ『失踪した不倫夫がホストに転職してた…』(KADOKAWA刊)の原作者・サレ妻幸さんも、真面目で優しい家庭人だった夫が豹変していく中、もっともつらく、神経を注いだのは娘へのフォローだったという。信頼していた友人に裏切られ、誰にも相談できずに奮闘。晴れて離婚した後も、ママ友から嫌味な言葉を浴びせられたという幸さんに、サレ妻の苦悩を聞いた。

【漫画】「どうしてパパは会ってくれないの?」2歳娘との予定をすっぽかす旦那、養育費を“拒否”する衝撃の理由

■「せめて子どものフォローはしっかりして」許せない想い

――突然の失踪後、帰ってこないパパのことを、娘さんにはどのように話していたんですか?

【幸さん】「今、お仕事が忙しいから帰って来られないんだよ」って言っていました。でもそのうちに、「私がいい子じゃないから?」って返されることもあって。とくに週末、ご家族でお出かけされている方たちを見ると、「私のパパは?」って思い出してしまうみたいで、本当に辛かったです。

――元旦那さんは、とてもいいパパだったそうですね。

【幸さん】はい。娘の誕生をとても喜んでいましたから…。ただ、不倫が発覚した後は人が変わったようになって、可愛がっていたはずの娘と2人で会う約束をしても、ドタキャンされる事が何回もあったんです。その結果、娘は「どうしてパパは会ってくれないの?」と言って、幼稚園に行けなくなったり、大人の男性を見て「恐い」と言う時期があったりしました。私の不甲斐なさでつらい思いをさせてしまって、本当に申し訳なかったと思っています。

――別居後も、子どもと会う約束はしていたんですね。それをドタキャンしたと…。

【幸さん】不倫も失踪も最低ですけど、私としては、せめて子どもに対してのフォローだけは、最低限、父親としてちゃんとしてほしいという想いがありました。でも、それすらも向き合ってくれなかったのは、本当に許せなかったです。

――離婚時、娘さんは4歳でした。パパに会えないことについて、何と伝えていたのですか?

【幸さん】「仕事で忙しい」とだけ伝えていました。私がパパのことを悪く言うと、娘もきっとパパのことが大嫌いになってしまいますからね。娘には憎しみをもって育ってほしくなかったので、いい思い出のまま離婚したいと考えていました。でも、自分では出さないつもりでいても、やっぱり暗い顔や怖い顔をしていた時があったと思います。娘に「どうしたの?」って聞かれたこともありましたから。

■不倫相手は友だち、「もう誰も信じられない」孤独に悩みを抱える日々

――旦那さんの不倫や失踪について、どなたかに相談にのってもらっていたのですか?

【幸さん】いいえ、誰にも話していませんでした。というのも、夫の帰宅が毎晩遅くなったり、土日に出張が続いたりしたときに、教師ってそういうことがあるのかということも含めて、夫と同じ学校で教師をしていた高校の同級生に悩みを相談していたんです。ところが、夫が失踪した後に知ったのですが、その相談していた女性が夫の浮気相手だったんです。信頼していた人に裏切られたという思いから、もう誰も信じられない、信じたくないって思ってしまったんです。

――浮気が発覚しただけでもショックなのに、相手が悩みを話していた友人だったというのは、辛すぎます。

【幸さん】夫が失踪した後、探偵に居場所の調査を依頼したんです。それで、浮気の証拠となる写真を並べられて、「この女性、ご存じですか?」って見せられた写真に写っていたのが、信頼して相談していた同級生でした。もういろんな感情がこみあげてきて、ファミレスで1人、ずっと泣いていました。

――その後、不倫相手と会われましたが、意外とあっさり、慰謝料を払ってくれたそうですね。

【幸さん】彼女は、自分の教師としての立場を守るのが最優先でしたから、ある意味賢い対応だったと思います。ただ「申し訳ございませんでした。私は別れようと思っていたのに、相手の方が別れてくれなくて」と言われて、ちょっとモヤッとしましたけど(苦笑)。やりとりしていたLINEを見ると、会いたがって、結婚したがっていたのは彼女のほうでしたから。

――その女性と別れた後に教師を辞めて、ホストになった夫と離婚が成立しました。娘さんには、離婚についてどのように話されたのですか?

【幸さん】「パパとママはもう一緒に住めないんだよ」と伝えました。そうしたら「アメリカに行ったの?」と言うので、「うん」と言ったら、次の日から「私のパパはアメリカに行ったの」って自慢話のように話していました。ただ、「会いたい」とは一切言わなくなりましたね。変に期待させるのは嫌だったし、元夫も、「娘にはもう会わないほうがいい」と言っていたので、「パパにはもう会えない」ということもしっかり伝えていましたから、娘自身、切り替えたのだと思います。

■「いろんな考えの人がいる」意地悪なママ友の対処法

――離婚したことに対して、意地の悪いことを言うママ友がいたとか…?

【幸さん】そうなんです。離婚してシングルになったことについて、同じ園に通っていたお母さまに、「なんで子どものことを考えなかったの?」とか、「1回の不倫くらいいいじゃん、母親のわがままだ」などと言われました。あと、「医療費も保育料もタダなんでしょ」とか、「シングルって役員に当たらないからいいな」とか。「どのくらいでやりくりしてるの?」とか、お金のことを聞かれることも多かったです。

――そんなときはどういうふうに対処したらいいのでしょう。

【幸さん】基本的に、適度に距離を置いて、おつきあいしないようにしていました。あまり相手にしないようにというか…、「私もなれるならなりたい」って言われたときは、「なっちゃえば」って答えたこともありましたよ(苦笑)。いろんな考えの方がいるので、すごく難しい問題だなとは思いますけどね。

――漫画のラスト、娘さんと2人でキラキラと新たな人生を歩み出しているシーンは印象的でした。幸さんの体験と奮闘ぶりに、力をもらえる読者はきっと多いと思います。

【幸さん】私の経験が、かつての私みたいに1人で悩んでいる方や、困っている方の励みになったり、少しでも前向きに行動するお役にたてたりすれば、とてもうれしいです。

(提供:オリコン)
『失踪した不倫夫がホストに転職してた…』(C)漫画:乙葉一華、原案:サレ妻幸/KADOKAWA
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