【オリコンニュース】
北村匠海、“振り切った”単独主演
 俳優の北村匠海が初の単独主演を務める映画『とんかつDJアゲ太郎』が10月30日(金)に公開される。東京・渋谷のとんかつ店の跡取り息子でありながら無為な日々を過ごしていた主人公・アゲ太郎が、突如クラブカルチャーとDJに憧れ一念発起、“とんかつもフロアもアゲられる男”を目指すストーリー。北村が主人公のアゲ太郎を演じ、ヒロインの苑子役を5年ぶりの共演となる山本舞香が務める。今や話題作への出演が引きも切らない人気俳優となった2人へインタビューし、久々に共演を果たした心境や、現在の自分の“原点”となった経験などを語ってもらった。

【写真】“とんかつ愛”“爆アゲ”Tシャツを着こなす…北村&山本ソロショット

■「身を委ねられる」 5年ぶり共演は“一から”信頼関係築く

――お二人は今作で5年ぶりの共演となりましたが、久々の再会はいかがでしたか

【山本】まあ、始めはやっぱり人見知りで、また(関係が)一からになっちゃって…。彼いわく「通りすがりに無視された」そうなんですが、そんな事してたっけ…。してるんでしょうね(笑)。でも、また一緒にやっていく中で5年の間に何があったとか色んな話をして、そこからまた飲みに行くようになりました。(加藤)諒ちゃんも一緒になって話したり。それくらい今は仲良しです。

今回の匠海くんの役は振り切ってますよね。2人のシーンはちょっとやり過ぎくらいな部分もあったけど、それすら愛おしくお芝居していました。本編を見てみたら、普段の匠海くんとは180度キャラクターが違う役なのにすごく頑張ってるなって。

――北村さんはいかがですか

【北村】同世代として心強かったです。今回、自分にとってもチャレンジングな役だったので安心感がありました。撮影中は舞香ちゃんや(伊藤)健太郎との関係性に救われることが多かったです。

【山本】単独初主演でこの役ってなかなか振り切ってると思うし、(気持ちが)追い込まれるのはわかる。だからこっちは受け止めて支えてあげたり、やりやすい環境を作ってあげられたらと思っていました。

【北村】本当みんなに助けられて…、(自身は)座長感なんて微塵もないんですよ(笑)。でも、このメンバーでよかったと思う瞬間が作品のなかでたくさんありました。

――主人公のアゲ太郎とヒロインの苑子、役作りはいかがでしたか

【山本】苑子はアゲ太郎から憧れられて常にニコニコして、ありきたりなヒロインのようだけど、アゲ太郎が落ち込んでる時、普通に励ますのではなく、「私も同じ経験があって…」と自分をさらけ出すんですよね。そういう所が、他人の気持をすごくわかる子だと思います。自分自身は、そこまで役作りするというより、匠海くんと向き合って感じたものを自然に返している感覚でした。

【北村】苑子とのとても大事なシーンを最序盤に撮ったんですよ。苑子が三代目(加藤諒、浅香航大、栗原類、前原滉。アゲ太郎の幼なじみのメンバーで、書店・旅館などの「三代目」で構成されている)たちの部屋に来て、DJやろうって背中押されるシーン。舞香ちゃんがそのシーンを堂々とやっているのをそばで見て、身を委ねられると感じたんです。そこから撮影が進み、最後に(北村が)DJするシーンの苑子、というか舞香ちゃんの表情が…。満面の笑みで「よく頑張ったね、お疲れ様!」感のある顔で、すごく救われたんです。アゲ太郎としても僕自身としても。

【山本】感動したよね。ステージと客席で目が合った瞬間、「頑張ったな」って。

【北村】ずっと親友の健太郎とも最後にセッションできて、なおかつ舞香ちゃんが見ていたり、(ブラザー・)トムさんがいたり、これはアゲ太郎として感動しているのか、北村匠海としてなのか、もう最後は役と自分との境目がなくなっていましたね。

■「“怖さ”を経験してきたからこそ」今の自分をつくった原点は

――アゲ太郎がDJとして“自分のスタイル”を模索する話でもあります。お二人は活動していくうえでご自分のスタイルというのはお持ちですか

【北村】自分のスタイルは着飾らないことですかね。昔は自分を偽って猫かぶってましたけど(笑)、今はやめました。友達や他人に対してというより、仕事をする上で自分の本意を包み隠すことをやめたのですが、それが芝居をする上でも活きてきている気がするし、自分の生き方が自分の演じるプロセスにハマってきている。無理やり何かを演じたり、言いたいことがあるのに言えなかったり、といったことを溜め込まないのが自分のスタイルになってきているのかなぁと。

【山本】私は、すごく自由にやってるねとか、物事ストレートに言うねとか言われるんですけど、“強くいなきゃ”って、私もある意味猫かぶってるのかもしれない。自分が本当は弱いんですということではなく、でも普段はこんなに喋らないし、どこか自分を作っているというのはあるのかもしれません。

――劇中、トムさん演じるお父さんが「初めて経験したときの恐怖を忘れるな」とアゲ太郎に言うシーンがとても印象的でした。お二人はこの仕事で、初めてゆえに“忘れられない”“恐怖を感じた”経験はありますか

【北村】今でも覚えてるのは、初めて仕事した8歳の時。CM撮影だったんですけど、カメラの前で震えていて、その感覚はすごく覚えてるんです。カメラを向けられるということや、たくさんの人に囲まれる恐怖というのがずっとあって、もともと表に出る感じの子どもではなかったし、今でも“裏方になりたい気質”ではあるので。その時に味わった違和感と恐怖は覚えてますね。

その頃から何かが変わったわけではないのかもしれないですが、あの時から今でも自分の中に残っている違和感が、ずっと自分の核になっているのかもしれません。

【山本】私は12・13歳くらいの時かな。初めての撮影がCMで、3日間で70体くらい(衣装)を着たんですが、フラッシュがすごくて途中で気持ち悪くなってしまったんです。それがトラウマで、もう早く実家に帰りたいってホームシックにもなった。こんな仕事すぐに辞めてやると思ってましたが、気づけばここまで10年近くやれてるから…、結局好きなんだなって、その時を思い出すと、いつもそう考えさせられます。色んな事を経験してきたからこそ今の自分がいるんだなって。


■作品情報【とんかつDJアゲ太郎】(10月30日公開)

とんかつ屋3代目の跡取り息子・アゲ太郎。とんかつもフロアもアゲられる「とんかつDJ」を目指す! すべては一目惚れした苑子ちゃんを射止めるために――。
でも、豚肉にもDJ機材にも触ったことがないアゲ太郎。
いい加減な性格のDJオイリーに弟子入りしたり、大人気DJ・屋敷を勝手にライバル視しちゃったり、ノーテンキなアゲ太郎の道のりは、一に勢い、二に勢い、三に運命の出会い!?と大ハプニングだらけ!

https://agaru-movie-tda.jp

(提供:オリコン)
映画『とんかつDJアゲ太郎』(左から)山本舞香、北村匠海:撮影・友野雄(YU TOMONO) (C)ORICON NewS inc.
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