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ブラッド・ピット、鯉に恋!?
 ハリウッド俳優のブラッド・ピットが主演映画『アド・アストラ』(9月20日、日米同時公開)を携えて来日。12日、東京・お台場の日本科学未来館で開催された記者会見に出席した。

【集合ショット】ブラピとともに宇宙飛行士の山崎直子、毛利衛も出席

 ピットは「ジオ・コスオス」と呼ばれる地球ディズプレイを取り囲む空中回廊のようなスロープの5階に姿を現し、3階のフロアにいる大勢の報道陣を見下ろして、「ワーォ!」と一声。そのスロープを軽快な足取りで下ってきた。無数のフラッシュを浴びながら、「サンキュー、トウキョウに戻ってくることができてよかった」と、笑顔を振りまいた。

 本来なら10日に来日する予定だった。「今回こそ、日本を満喫しようと思って、余裕のあるスケジュールを組んでいたんだけど、台風でキャンセルされてしまった。東京も大好きだけど、ほかの地方にも行ってみたいんだ。京都も行きたくて、古い建築物や庭園、竹林も見てみたい。日本の製品は品質が良いし、ジーンズのクオリティも高いしね、和食もおいしい」と、ピット。このように日本に関心を持ってくれるのは喜ばしい限り。

 さらに、ピットが「日本で見てみたい」と熱望したのは、「KOI fish(鯉)で有名なところ! 鯉を育ているところを見たい」。ただ、日本のどこのことを指しているのがわからず、会場がモヤモヤする中、ピットだけは「鯉が大好きなんです。鯉のことなら、1時間くらい話せます」と、無邪気な笑顔を見せていた。

 『アド・アストラ』は、ピットが初めて“宇宙”を舞台にした作品に挑み、「メン・イン・ブラック」シリーズや日本の缶コーヒーCMでもお馴染みのトミー・リー・ジョーンズが父親役で出演。主人公のロイが、宇宙の彼方で消息を絶った父の微かな情報をたどりながら、その謎の“答え”を探すために広大な宇宙へと旅立つ、衝撃の“救出”ミッションを描く。

 あたかも宇宙にいるような気分にさせる映像が本作の魅力の一つ。「冥王星まで行って撮影することはできないが、CGに頼らず、カメラのレンズの中でいかにリアリティを出せるかにこだわった。観客が信じられるものにしたかったし、アナログとCGをブレンドした臨場感のあるものになった。満足している」と、自信たっぷり。

 「この映画は『オデュッセイア』(古代ギリシャの長編叙事詩)のように、自分を探す旅の物語。広い宇宙の深淵のなかで人間というものの謎を比喩的に象徴しているのが宇宙だと思う。主人公ロイの人生は、すべてがうまくいってなくて、自分の存在価値を見つけられず、銀河系の一番遠いところまでいってようやく、これまで押し殺してきた感情、喪失感や後悔、自分への疑念と自分と対峙することになる。映画の魅力というは、人間の持ついろんな葛藤にスポットを当てることができるところ。人間のいろんな側面を映し出すことができる。喜劇であれば、自分たちの存在を笑い飛ばすこともできる。映画の持つ力であり、だからこそ私は映画にひかれます」と、語った。

 本作では、主人公ロイの感情を繊細に伝えるピットの演技が高く評価されている。一方で、本作では製作にも携わり「昼間は俳優。朝と晩はプロデューサー」の二足のわらじを全う。「映画で物語を語るのが大好き。いままでどおり心ひかれるプロジェクトには参加していくつもりですし、これまでもそうでしたが、複雑な物語ほどひかれるものがあります。これからも、プロデュースも俳優もやっていきたい」と、積極的な姿勢をみせていた。

 奇しくも「9月12日」は、日本人として初めてスペースシャトルに搭乗した毛利衛氏が宇宙に向かって飛び立った日にちなんで制定された「宇宙の日」。会場の日本科学未来館は、毛利氏が館長を務めている。その毛利氏と元宇宙飛行士の山崎直子氏が登壇し、自分の目で見てきた宇宙の魅力を語ると、ピットは「質問してもいいですか?」と手を挙げ、「宇宙から地球を見た時の気持ちを教えてください」とノリノリ。

 毛利氏は「(人類初の有人宇宙飛行に成功したユーリイ・)ガガーリンが『地球は青かった』と言っていたが、それがどんな青さか、子どもの頃から見たいと思っていた。それを実際に見て、もっと深い意味があると思いました」。山崎氏は「青い、丸い、美しい。地球も生きているというのが理屈ではなくストーンと心に入ってきた。宇宙には地球の故郷を訪ねるような懐かしさも感じました」と、それぞれ答えると、「もう一ついいですか?」と周りを気にしながら「もう一度、宇宙に行きたい?」と聞いた。2人の答えはもちろん「行きたい」だった。

(提供:オリコン)
映画『アド・アストラ』記者会見に出席したブラッド・ピット (C)ORICON NewS inc.
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