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エンリケが振り返るキャバ嬢人生
 「休んだのは、年末年始の5日間だけ。360日出勤」「8年間連続ナンバーワン」「最高月収は6800万」。キャバ嬢として数々の記録を生み出した、“エンリケ”こと小川えり。昨年キャバ嬢を引退し、引退式では3日間でシャンパンタワー2億3000万円を売り上げたことが話題に。水商売の世界でトップを走り続けた彼女が、引退した今だからこそ明かす仕事への思いとは。あらためて自身のキャバ嬢人生を振り返ってもらった。

【写真】2.3億売り上げたシャンパンタワーに寄り添うエンリケ、引退後のゴージャスすぎるリアルライフとは?

■「絶対に、抜いたる!」同期からの言葉をきっかけに火が付いた

――今回発売されるスタイルブック『#エンリケ空間』(宝島社)には、キャバ嬢を引退されてからの新たなエンリケさんの思いが綴られています。そもそもキャバ嬢の仕事を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

【エンリケ】先輩に頼まれて仕方なく行ったのが、きっかけです。キャバクラで働いていた中学時代の先輩から「休みたいから代わりに行って」と言われて(笑)。人とコミュニケーションをとるのも苦手だったし、お酒の作り方も知らないし、正直“向いてないな”と自分でも思っていました。

――それでも、続けようと思ったのはなぜだったんですか?

【エンリケ】イヤイヤでも続けるうちに、“楽しい”と思える瞬間があったんです。最初は先輩の役に立ちたくて、どれだけお給料をもらえるかも知らずに入りました。でも入ってみたら、お金こんなにもらえるんだと思って(笑)。中学を卒業してから、ずっとアルバイトをして稼いでいたので。バイトの時給は800円くらいですが、キャバクラの最初の時給は1500円。当時は「1500円ももらえるのー?」ってビックリして。じゃあ、もう少し続けてみようとなりました。

――そこから、名古屋・栄のキャバクラで本格的に働いたんですよね。キャバ嬢としての下積み時代で、なかなか上がりたくても上がれない時期が続いた、悔しい思いをたくさんしたとも明かされていますが。

【エンリケ】最初のお店はキャバ嬢が40人くらいいる大きなお店。キャスト用のトイレには、1位から最下位まで全員の名前が貼りだされるんです。私はよくても真ん中くらいでした。その中で、同期の女の子もから言われた忘れられない言葉があって。「私、えりちゃんに負けたら絶対に終わりやわ」と。私が成績下なことも、抜かせないことも分かってて、そう言われた。すごく悔しくて「絶対に、抜いたる!」と、気持ちだけはあったけど抜けなくて(笑)。旅行したときでさえも「どうしたら追い越せるんだろう」って、ずっと考えてましたね。

――その方とはその後、何かお話されたんですか?

【エンリケ】その子は今もずっとキャバクラをやっていて、10年越しに胸を張って「どうよ?」と言いました。「いやぁ~、もうかなわんわ~。今のえりちゃん越せるのは、多分名古屋でもいないし、全国でもきっついよ~」と、最近そんな会話をしましたね。友達も夜の仕事をしている子しか当時はいなかったから。同期であり、友達だった。その子たちがどんどん伸びていくなかで、私だけ置いてけぼりの時期があって。仲が良いぶん悔しい思いをしましたね。

■恩人は5年間付き合った元彼「おもしろさを磨いた」

――22歳のときに、名古屋・錦の「アールズカフェ」に入られて、昨年の引退まで東海地区で指名数、来客数ともにナンバーワンを8年続けてこられた。その位置をキープするために、どんなことを意識的にやってこられたんですか?

【エンリケ】これは、年をとるとともに変わってきたことですけど、人に怒らなくなりました。昔は結構カリカリしてて、ボーイさんにも「なんで私がヘルプにつかなきゃいけないの」ってすぐ文句が出てきて。一匹狼で、学校じゃないんだから自分だけ出勤して帰ればいいやとも思っていました。でも、そんなヤツに人はついてこないですよね。女の子ともコミュニケーションを取ろうとか、新人さんにも優しく接しようとか、そう思うようになって変わってきたかな。人がついてくるようになりました。お店の方たちの協力なしでは、できないことなので。

――テクニックの面で、売れるために努力したことはありますか?

【エンリケ】会話技術は磨いてきましたね。おもしろい人と接すると、吸収できるんですよ。よく英語をしゃべりたいと思ったら、外国の方とお付き合いするのがいいとかいうじゃないですか。おもしろく会話する人と一緒にいればいいんだと思って、そんな人とお付き合いして、その人の会話のエッセンスを取り入れて。 “エンリケ”という名前もその人が付けてくれた。5年付き合いましたね。それからぐーんと売り上げも伸びた、“命の恩人”です(笑)。

――エンリケさんは、SNSのフォロワーも多いですよね。お客さんとともにシャンパンを明ける様子をInstagramのストーリーに載せて、それがお客さんの中で“ステータス”にもなっている。そんなブランディングをご自身で確立されきた印象があります。SNSはどういうきっかけで始めたんですか?

【エンリケ】始まりは、「ナイツネットブログ」というキャバクラ専用のブログです。お店でブログをやることになったんですが、そのアクセス数もランキングとして発表されるから「やりたくないな~」って当時は思っていた。最初、料理やネイルの写真を載せていたんですけど鳴かず飛ばずで。先ほど話した彼氏に相談をしたんです。そしたら「俺のブログ読んでよ」と言うから、読んでみたらとてもクセの強いブログだった(笑)。そのブログの書き方を真似したら、それがウケてアクセス数も徐々に上がっていきましたね。

――ブログ上の演出で「痛客をしばいた」とタイトルを付けて、お客様を殴る真似をしている写真をアップしたり、変顔写真や踊っている姿もアップしていたと聞きました。それだけ聞くと、キャバ嬢さんのイメージとはかけ離れているような…(笑)。

【エンリケ】はい、炎上系のタイトルや言い回しで記事をアップすると反響が大きかったですね(笑)。そこで自分の素をさらけ出したことで、私のスタイルも確率されました。ブログの次はFacebookが流行り出して。SNSは流行りすたりがありますから、敏感に力の入れどころを切り替えていましたね。InstagramやTwitterやYouTubeも。なんでもやります。

――有名人でも異なるSNSで同じ投稿をしている人が多いなかで、エンリケさんのSNSはそれぞれ発信されることが被らないですよね。

【エンリケ】同じ内容だと、つまらんって思って。コピペで同じことを書いていても、見る気が失せるんじゃないかなと思うんです。

――どう使い分けているんですか?

【エンリケ】Instagramはエンリケとしての世界観を表すような、ゴージャスな映え写真を多く載せています。Twitterは、語り系。自分の考えを刺さる言葉で伝えることで、女の子からも反応をもらえています。YouTubeはインスタの延長線上ですが、密着や対談など私の人柄をより分かってもらえるようなものを載せてます。

――確かに、女性のファンの方も多い印象です。同性のファンの方が増えたことはどう分析されていますか?

【エンリケ】私がありのままを見せているからかなーと思いますね。着飾らず、ぶりっこもしない。シャンパンを明け続けたり、お客さんをたくさん集客したり、記録に残るようなイベントを開催したり。ひたすら仕事にストイックでしたから。結果が伴っていないと尊敬されることはないと学んでいたので。だからこそSNSでも“結果を出し続ける”姿は見せていて。たとえ嫌なことがあっても元気な姿で発信できるように心がけていました。

■多数のメディア露出「仕事が減っても、人を傷つけてまで発言したくなかった」

――キャバ嬢として、テレビや雑誌などメディアに出演される機会も多かったですよね。エンリケさんの存在をきっかけに、キャバ嬢のお仕事についてベールに包まれていた部分を知れたという方も多いのでは。ご自身の見られ方において意識されたことはありますか?

【エンリケ】一人の人間として、常識だけは外さないようにしていました。テレビに出ると、ズバズバっと痛い所をつくような、性格悪そうな発言をしてほしいと求められることもある。でも、そこで戦っていましたね。悪いことをいうことがキャバ嬢の仕事ではないから。言っちゃいけないことは言わない。それでテレビの仕事が減ったとしても、人を傷つけてまで発言したくなかった。どれだけ見てくれる人が増えようが、それは変えませんでした。

――キャバ嬢という仕事のイメージが変わってきたなという実感はありますか?

【エンリケ】純粋に、キャバ嬢になりたいって人は増えましたよね。もともと、キャバ嬢って“隠す職業”だった。仕事を始めたばかりの頃は、キャバ嬢ってだけで彼氏に振られたりね。あんまり言いたくない、親にも知られたくないと。でも最近、私キャバ嬢だよと言える人が増えたとは思います。SNSで自分を発信する人も、テレビに出演する人も多くなりましたしね。

――キャバ嬢の第一線で活躍していたエンリケさん。週7日360日出勤していたほど重きを置いていたお仕事を、昨年引退されしたよね。なぜ、このタイミングで辞めようと思ったんですか?

【エンリケ】一番の理由は、伝説に残したかったから。近年、毎年売り上げが上がってたんですよ。これ、どこまで続くんだろうと思って。あと1年続けてたらもっとすごかったかもしれない。でもそれは予測がつかないことですから。一番の結果が出せるときに辞めなきゃだめだと、水商売としてのプライドを取りました。引退するっていう記事をSNSにアップしたんですが、実は何ヵ月もかけてその文章を作って。爆弾のスイッチを押すかのように、投稿ボタンを押す手が震えて、緊張しましたね。

――引退式ではシャンパンタワーだけで2億3000万円の売り上げだったと聞きました。伝説的な数字ですね。引退後はどんなことをしていきたいですか?

【エンリケ】今は経営者として、シャンパンバーやエステを経営して色々な事業をやらせてもらってます。内装のデザイン、アプリの開発、お寿司屋さん、英会話教室…今後もやりたいことたくさんあるんですけど、自分がほしいと思うものを事業として形にしたいですね。大切にしたいのは、どんなことがあっても自分のスタイルを貫き通すということです。そこをなくしたら、私のもとで頑張ってくれているスタッフさんも、お客さんも離れていくと思うので。最終的に勝つのは人柄ですから。尊敬され続ける強い女性でありたいですね。

(提供:オリコン)
”エンリケ”こと小川えり(撮影/尾崎大輔) (C)oricon ME inc.
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