12/19 群馬県農業技術センター 花の研究員 田島明美

群馬県農業技術センターの花の研究員・田島明美さんは、コギクやアジサイの品種育成、栽培試験、育種をしています。

コギクは今まで黄色と白の群馬県オリジナル品種は出ているものの、赤がなかったということで赤の品種を育成し、もう少しで新品種が出せる段階まで来ているそうです。赤のコギクは種苗会社の品種でいろいろなものがありますが、つくりやすいものが無いということで、群馬県の気候にあった8月のお盆時期にきちんと開花する、病害虫に弱くないものを育成したそうですよ。コギクの赤は、暗い赤紫色が主流ですが、今回育成している県オリジナル品種は明るい赤紫色ということです。現在出願準備をしているところで、まもなく出願できる予定。来年度農家に苗を配布し、再来年2020年に出始める見込みです。

他にもコギクでは、国の委託試験でウイロイドという背丈が伸びなくなってしまう病気に抵抗性を持った品種の育成をしているそうです。

作業をする中では、交配したいものの開花期が会わず調節するのが大変なこともあるそうですが、田島さんは「自分が交配したものに種が出来、芽が出て、育っていったときには、すごく嬉しくてやりがいを感じる」と話してくれました。

来年度には、ウイロイドの抵抗性のあるコギクを世に出す予定や、アジサイの育種を始める予定があるそうです。アジサイは鉢物で、コンパクトで八重の新しい品種。切り花で中山間地を中心に出荷している秋色アジサイの色づきやすい品種を育成予定とのことです。

田島さんの地道な研究から誕生する新品種のコギクやアジサイ・・・世に出回るのが、今から楽しみですね!

県農業技術センターでは、様々な農産物の技術開発、課題研究に取り組んでいて、毎年10月に一般公開も実施しています。

日没後の温度管理の条件を変えて育てたあじさいの写真。育て方も含めて研究、改良するそうです。

インタビュー:川上直子