10/10 乳がん体験者の会 あけぼの群馬 代表 本田攝子

本田攝子さんが代表を務める乳がん体験者の会「あけぼの群馬」では、”あけぼのハウス”というお話会や講演会、相談会、啓発キャンペーン、会報の発行や親睦のイベントなどを行っています。

会員からはどんな声が聞かれるのか伺ったところ、お話会では「私は病院に行った時だけ病人なんです。家に帰ったら普通の人なんです。」といった声が出たり、講演会では「白衣を着ていない、主治医でない先生は、本当に気持ちがリラックスできます」といった声が出るそうです。また、先日は「結婚しました」という手紙が届き、それを見た別の会員が、「乳がんになっても結婚できるんだなと、希望を持ちました」と勇気づけられたり、なかなか家族にも病気のことを話せない、心配するので本音は言えないんだ・・・という方も、「ここに来ると何でも病気のことが話せるのがとてもうれしい」とおっしゃるそうです。

あけぼの群馬では、毎年母の日キャンペーンを行って、乳がん検診を呼びかけています。

本田さん自身、46歳の時に右乳房を全摘。その後毎年マンモグラフィー検診を続け、63歳のとき、反対側の左乳房にがんがみつかり、温存手術を受けました。本田さんは「乳がんは自分でみつけられるがん。手に触れないがんをマンモグラフィー検診で見つけるといつも先生がおっしゃいる。ぜひ勇気を出して検診を受けてほしい。」と呼びかけています。

会に来ると、5年経って髪の毛も普通になって仕事も始めている人の話を聞いたり、実際にその人が目の前にいたりするので、やはり勇気づけられるとのこと。本田さんは、「小さい集まりですが、私たちがコツコツと続けてきた活動で、ひとりでもここに来てよかったと思う人がいる限り、私たちも笑顔で、笑顔を伝えていける場所を提供したり、大切にしていきたい」と話します。

去年県内の乳腺の先生方を迎え、20周年記念講演会を開催したあけぼの群馬。今後も診察室以外の場所で、気さくで優しくてわかりやすいといわれる講演会や医療相談会を積極的に開催して行きたいとのことです。

あけぼの会 https://www.akebono-net.org/

インタビュー:川上直子